【交通トレンド分析351】東海道・山陽新幹線「エクスプレス予約」のご利用票が来年2月に廃止。若者・シニア割引も 鳥海高太朗


 新幹線の旅が、さらにスマートフォン中心へと変わっていく。私も出張や取材で新幹線を利用する機会が多いが、移動の便利さは、列車の速さだけでなく、予約や乗車のしやすさによっても左右される。

 その点で注目したいのが、東海道・山陽・九州新幹線の「エクスプレス予約」と「スマートEX」のサービス拡充だ。9月15日からは、「EXアプリ」で列車名や座席番号などを確認できる「座席のご案内」が導入された。改札通過時にスマートフォンへ通知が届き、座席情報を表示できる。これまで改札機から出てきた紙の「EXご利用票」は、2027年2月に発行を終了する予定となっている。

 新しい機能としては、東京―博多間では遅延・運休情報も確認でき、10月以降には発車番線の表示も予定されている。単に紙を画面に置き換えるだけでなく、移動中に必要な情報を手元でリアルタイムに確認しやすくなることに意味がある。一方、紙の案内に慣れた利用者は戸惑う可能性もある。

 さらに10月20日からは、JR西日本の予約サービス「e5489」との連携も始まり、事前に会員情報を連携すれば、新幹線と在来線特急の予約をアプリでまとめて確認できるようになり、西日本方面への周遊旅行にも役立ちそうだ。

 そして今回、もう一つ注目したいのが、10月1日乗車分から始まる「EX U22割」と「EX 65+割」。乗車日時点で18~22歳、65歳以上の本人がそれぞれ対象となる。営業キロ100キロを超える区間の普通車指定席とグリーン車に設定され、「のぞみ」も利用できる。座席数は限定となるが、スマートEXでは、東京―新大阪の「のぞみ」普通車指定席が通常期の片道1万2930円となり、かなりの割引となる。両商品とも利用期間は2027年3月31日まで。

 若者向けは曜日の制限がない一方、シニア向けは祝日などを除く月~木曜日の対象日に限られる。年会費無料のスマートEXでも購入できるが、事前にEXアプリでマイナンバーカードを読み取り、登録情報を連携する必要がある。予約・利用できるのは本人分のみだ。

 お得な商品があっても、登録や操作の段階でスマートフォンが必須になることも多く、駅の「みどりの窓口」では対応できない割引運賃もあることから、予約方法を事前にしっかり確認した上で利用することになる。

 特にマイナンバーカードを活用した新幹線の割引は初めてとなり、実際にサービスが始まった段階で対象年齢の両親が出かける際にトライしてみようと思う。新たな若者・シニアの旅行需要を生み出すことになりそうだ。

 (航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)

 
 

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