ファースト・ビジネスクラス検索数が前年比99%増 Trip.comがプレミアム旅行の最新動向を発表、オーダーメイドツアー予約は600%超増


 Trip.com(トリップドットコム)は9月17日、移動や滞在の快適性に加え、自分の好みに合った特別な体験や心身の充足を重視する「プレミアム旅行」の最新動向を発表した。

 2026年上半期のTrip.comにおけるファーストクラスおよびビジネスクラスの検索数は前年同期比99%増。5つ星ホテルの検索数は同57%増となった。

 旅行者が上質な移動・滞在体験や、一生の思い出に残る特別な体験を求める動きが、データとして明確に現れた形だ。

プレミアム旅行の新潮流

 Trip.comが公表した最新の予約・検索データによると、プレミアム旅行の需要拡大を示す数値は複数の指標にわたっている。

 2026年上半期(1月1日〜6月30日)のデータでは、ファーストクラスおよびビジネスクラス航空券の検索数が前年同期比99%増。5つ星ホテルの検索数が同57%増となった。

 さらに際立つのが、オーダーメイドツアーの予約数だ。前年同期比600%超増という急成長を記録。需要が特に高い市場として、中国本土、香港、シンガポールが挙げられている。

 Trip.comの上位2つの会員ランクである「ブラックダイヤモンド」と「ダイヤモンドプラス」でも、オーダーメイドツアーは特に成長の著しい商品カテゴリーの一つだという。旅行支出の増加に伴い、既製の旅程ではなく、個々の希望に合わせた体験を選ぶ動きが広がっていることがうかがえる。

 こうしたニーズに応えるため、Trip.comではブラックダイヤモンド会員向けに24時間365日対応の専任リレーションシップ・マネジメントチームを設け、よりパーソナライズされたシームレスなサービスを提供している。

ライブエンターテインメントが旅の動機に

 ライブエンターテインメントも、旅行者が旅にお金をかける大きな動機となっている。

 Trip.com Groupのデータによると、アジア太平洋地域の旅行者の63%がコンサートを目的に国境を越えた経験があり、66%がコンサートのために海外へ行く意向を示している。

 こうした需要を受け、Trip.com Groupはコンサートチケット、宿泊、交通、現地アクティビティを組み合わせたワンストップ型の商品を展開。2025年には3桁成長を記録した。

 完売したK-POPコンサートの最前列席から、F1パドックで味わう特別な臨場感まで、ライブエンターテインメントは次の旅行を予約し、そこに予算をかける重要なきっかけになりつつあるとTrip.comは説明している。

ウェルネスとプライバシーへの関心が高まる

 プレミアム旅行者にとって、ウェルネスとプライバシーは旅に欠かせない要素となっている。

 Trip.com GroupとGoogleが実施した「Why Travel? レポート」では、「ラグジュアリー」および「ベストスパ」の検索数が170%増加。上質な体験を求める旅行者の間で、心身の休息やリラクゼーションへの関心が高まっていることが示された。

 パノラマビューと和の静けさで知られるアマン東京や、穏やかな環境とプライベートプールが評価されるモルディブのシュヴァル・ブラン・ランデリは、Trip.comがデータに基づく旅行情報を紹介する「Trip.Best」のラグジュアリーホテルランキングでも上位に選ばれている。

 「プラチナ・ラグジュアリー・ホテル」の予約数も、2026年上半期に増加した。日本では、富士山の象徴的な眺望や湖畔のリゾートで知られる山梨県南都留郡の対象ホテルの予約数が前年同期比で3桁増となった。

より遠く、より長く滞在する傾向

 プレミアム旅行者は目的地の距離と滞在期間においても、一般旅行者と異なる傾向を示している。

 Trip.comの2026年下半期(7月1日〜12月31日)データによると、予約されたファーストクラスおよびビジネスクラス航空券の4割超が長距離路線。ファーストクラスまたはビジネスクラスを利用する旅行者の海外滞在期間は、1回あたり少なくとも14日間と見込まれ、一般旅行者より約40%長い。欧州のプレミアム旅行者では、平均滞在期間が20日間に達する。

 プレミアム旅行の人気目的地としては日本が挙げられており、ファーストクラス予約数1位は東京〜札幌線となっている(Trip.comデータ、2026年7月1日〜12月31日に基づく)。

 プレミアム旅行者の多くは、季節や予算に大きく左右されず、出張・レジャーを問わず年間を通じて頻繁に旅行している。ブラックダイヤモンド会員の予約回数は一般会員の約20倍にのぼり、上位会員には年間を通じて旅をする人が多いことがうかがえる。

ミレニアル世代とX世代が需要をけん引

 現在のプレミアム旅行者を主に構成するのは、ミレニアル世代とX世代だ。

 Trip.comのデータによると、2026年下半期に5つ星ホテルを予約した旅行者の約半数は35〜49歳。ファーストクラスおよびビジネスクラスの予約でも同年代が最大の割合を占めた。同様の傾向は各地域やTrip.comの上位会員にも見られ、ミレニアル世代とX世代が旅先で質の高い体験に積極的に支出していることを示している。

 近年は、シニア旅行の需要も伸びている。若年層の約3倍の消費力を持つとされる、経済的にゆとりがあり活動的なシニア層の間で、上質な旅を楽しみたいというニーズが高まっている。シニア層でも、よりパーソナライズされた体験重視の旅行商品への需要が拡大しているという。

旅は「削ることのできない支出」

 こうした一連のデータの背景には、旅行に対する価値観の変化がある。

 2026年の「American Express Global Travel Trends Report」によると、ミレニアル世代とZ世代の10人に7人が、旅行は「削ることのできない支出」と回答している。Trip.comが発表した最新データは、こうした意識の変化が具体的な消費行動として表れていることを示すものだ。

 柔軟にカスタマイズできる上質な旅行商品や、一生の思い出に残る特別な体験への需要が高まり、快適性やプライバシーに加え、自分の好みに合った特別な体験を重視する旅行者が増えていることが明らかになった。

 
 

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