Trip.com Group、アジア太平洋のオンライン旅行企業で初めてSBTiの短期・ネットゼロ両目標の認証を取得 2025年サステナビリティレポートを公開


 Trip.com Groupは8月13日、2025年サステナビリティレポートを公開した。アジア太平洋地域のオンライン旅行サービス企業として初めて、Science Based Targets initiative(SBTi)による温室効果ガス排出削減の「短期目標」と「ネットゼロ目標」の双方で認証を取得したことが、最大の成果として明らかになった。低炭素旅行の選択肢拡充にとどまらず、インクルーシブ観光、地域社会への貢献、観光業界のイノベーション支援と、持続可能な旅行エコシステムの構築に向けた取り組みが多方面で進んだ1年となった。

アジア太平洋初のSBTi二重認証 低炭素旅行予約は年間2,344万件

 Trip.com Groupは、気候変動への対応を重要な課題の一つと位置づけ、自社の温室効果ガス排出量削減と、旅行者がより低炭素な旅行を選択しやすい環境づくりを同時に推進している。

 2025年には、同社が設定した温室効果ガス排出削減目標について、SBTiによる正式な認証を取得した。これにより、アジア太平洋地域のオンライン旅行サービス企業として初めて、SBTiによる短期排出削減目標とネットゼロ目標の双方の認証を取得した企業となった。

 旅行者の行動変容に向けた取り組みも実を結んでいる。宿泊、航空券、レンタカー、鉄道といったカテゴリー全体において、環境負荷に配慮した選択肢の拡充を継続した結果、2025年には274万人のユーザーが低炭素なビジネス旅行を選択。年間を通じて2,344万件の低炭素な旅行予約が実現した。

「Trip for Everyone」でアクセシビリティを統一 iFデザインアワードを受賞

 環境面への取り組みと並行して、旅行をより多くの人に開かれたものにするための施策も着実に前進した。

 グループ全体で推進する「Trip for Everyone(すべての人に旅を)」プロジェクトでは、サービスのアクセシビリティ基準を統一した。具体的には、画面表示の色のコントラスト調整、文字サイズの変更機能、画面読み上げソフトへの対応、キーボードのみで操作できる仕組みなど、全サービスに共通の基準を導入。身体面や状況面でさまざまなニーズを持つ旅行者が、より自分の力で世界を旅できる環境を整えた。

 こうした一連の取り組みは、iFデザインアワードの受賞という形で国際的に評価された。旅行者が計画を立てる段階から予約完了までを安心して進められるUX設計が、デザイン品質の観点からも高い評価を得た。

Country Retreatが5年で累計約51,000件の雇用機会を創出

 旅行者だけでなく、旅行先となる地域社会への価値還元も、Trip.com Groupのサステナビリティ戦略の核をなす。

 地域社会振興を目的とした「Country Retreat」プログラムは、2025年に400人以上の直接雇用を創出するとともに、約11,000件の間接的な雇用機会の支援を実現した。過去5年間の累計では約51,000件の雇用機会の創出に貢献しており、プログラムが運営する12軒の施設では現地スタッフの比率を少なくとも80%に維持している。

 旅行中の安全確保の面では、「Global SOS Platform」をアップグレードし、対応言語を24言語、旅行関連の緊急シナリオを20種類へと拡充した。同プラットフォームは2025年末までに100以上の目的地で23,000件以上のサポート要請に対応しており、緊急事態への対応成功率は98%に達している。

1億米ドルの観光イノベーション基金を設立 現地体験は35万件超

 観光業界全体の長期成長を後押しするため、2025年には1億米ドル規模の「Tourism Innovation Fund(観光イノベーション基金)」を立ち上げた。同基金は2025年の「Envision 2025」グローバル・パートナー・カンファレンスで発表され、新たな観光プロジェクトや異業種間の連携を支援することで、旅行先の新たな発展モデルの構築と旅行者体験の差別化を後押ししている。

 旅行者への直接的な体験価値の向上においても、具体的な数字が示された。Trip.com Groupは世界各地で現地体験サービスの拡充を進め、2025年末時点での提供数は35万件を超えた。飲食・ショッピング体験、日帰りツアー、観光地のチケット、公演チケット、カスタマイズされたツアーなど、旅行のあらゆるシーンに対応した体験メニューをそろえた。これにより旅行者の体験価値向上と同時に、観光事業者への新たなビジネス機会の提供、各地域の観光産業成長への寄与も狙う。

環境・社会・観光産業の三軸でエコシステムの構築を推進

 今回公開された2025年サステナビリティレポートは、地球温暖化対策の推進、地域社会への貢献、世界の観光業界におけるイノベーションの加速に向けたグループの進捗を明らかにするものだ。

 同社は、温室効果ガス排出量の削減や低炭素旅行の選択肢拡充に加え、アクセシビリティの向上、地域での雇用創出、旅行中の安全支援、観光業界のイノベーションなど、旅行を取り巻く多様な課題に取り組む方針を示している。「旅行者、観光事業者、地域社会など、観光に関わるさまざまなステークホルダーとの連携を深めながら、環境負荷を抑え、誰もが旅を楽しむことができ、旅行先の地域にも価値を還元できる、持続可能な旅行エコシステムの構築を目指す」としている。

 Trip.com Group(NASDAQ:TCOM)は、Trip.com、Ctrip、Skyscanner、Qunarをブランドに持つグローバル旅行サービスプロバイダー。1999年に設立し、2003年にNASDAQ上場、2021年には香港証券取引所HKEX(9961.HK)にも上場した。モバイルアプリ、ウェブサイト、24時間・年中無休対応のカスタマーサポートを通じ、世界中の旅行者と旅行事業パートナーをつなぐ。「あらゆる旅を最高に」をミッションに掲げる。

 
 

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