帝国データバンクによると、今年1月の全国企業倒産(負債1千万円以上の法的整理)は854件で、3カ月連続で前年同月比減少した。負債総額は2294億7600万円で、2カ月連続で減少した。
倒産件数は、前月比は3.6%増加したものの、前年同月比は10.2%減少した。昨年8月の12.2%減以来、5カ月ぶりの2ケタ減となった。
業種別では、7業種中5業種で前年同月を下回った。中でも製造業、サービス業、不動産業、卸売業の4業種は2ケタの大幅減となった。一方、運輸・通信業、小売業は前年同月を上回った。
サービス業は同18.6%減の158件。ホテル・旅館(4件、同71.4%減)などで減少が目立った。
製造業は同23.7%減の103件。金属製品製造などが増加したが、食料品製造が大幅に減少した。
運輸・通信業は同29.6%増の35件。道路貨物運送が5カ月連続で前年同月比増加した。
建設業は同7.7%減の191件。復興需要や設備投資の増加で、2カ月連続の200件割れとなった。
地域別では、9地域中8地域で前年同月比減少した。四国や東北など5地域が2ケタ減。唯一、減少とならなかった北陸は前年同月と同数となった。
東北は同25.0%減の21件。復興需要や各種金融支援効果により、過去10年で最少を記録した。
北海道は同20.8%減の19件。建設が大きく減少し、10カ月ぶりに前年同月を下回った。
規模別では、負債5千万円未満の倒産が451件で、前年同月比6.4%減少したものの、構成比は52.8%と3カ月連続で過半数を占めた。
一方、負債100億円以上の倒産は2件にとどまった。
資本金別にみると、個人経営と資本金1千万円未満の合計は487件で、構成比57.0%を占めた。