訪日93%減、海旅86%減 3月は過去最大の下げ幅に


 新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大を受けて、2020年3月の訪日外国人旅行者数は前年同月比93.0%減の19万4千人、出国日本人数は同85.9%減の27万3千人となった。日本政府観光局(JNTO)が15日に発表した推計値。前年同月比の下げ幅は、ともに1964年の統計開始以降、過去最大を記録した。
   
 訪日外国人旅行者数の3月の下げ幅は、東日本大震災後の11年4月に記録した58.3%減を超えた。1カ月当たりの訪日外国人旅行者数が20万人を下回ったのは1989年2月以来。出国日本人数は、これまでの最大の下げ幅だったSARS(重症急性呼吸器症候群)流行時の2003年5月に記録した55.6%減を超えた。

 多くの国・地域で外国渡航が制限され、日本も検疫強化や査証の効力停止など水際対策を強化したことが減少要因。日本人の海外渡航に関して外務省は、国・地域別に発出している感染症危険情報に加えて、3月25日に全世界を対象に不要不急の渡航自粛を求める危険情報のレベル2を発出した。

 観光庁の田端浩長官は15日の専門紙向け会見で、「各国が水際対策を強化、その結果、航空便が減少し、4月の時点では(日本の国際線が)9割を超える減少になっている。インバウンド、アウトバウンドともに入国規制、航空便の減少で、4月はさらに悪い数字が見込まれる」と述べた。

 一方で田端長官は、国内感染の終息後に国内観光需要喚起策として1兆円超の予算を投じる旅行費用補助のキャンペーンを実施し、観光を通じた地域経済の再活性化を推進するとともに、世界の終息状況を見極めてインバウンドのプロモーションを強化し、訪日需要の回復を目指したい考えを示した。

 
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