観光で〝第2の故郷〟を 関係人口や移住促進


地方回帰の機運を生かせるか(宇都宮市によるワーケーションを通じた移住促進事業のファムトリップ、市内の若山農場で)

観光庁はプロジェクト発足

 コロナ禍で働き方や暮らし方への意識が変わり、若い世代を中心に地方回帰の機運が高まっているといわれる。これらの動きを捉えて、地域の観光を活性化させよう、観光をきっかけに二地域居住や移住を促進しようという流れが出てきた。新たな需要創出で観光産業のコロナ禍からの復興を推し進めると同時に、観光交流を地域の関係人口や定住人口の増加につなげていく地方創生の取り組みとして注目されそうだ。

高い若者の関心

 都市部の住民の地方への関心は高まっている。内閣府の「新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」の結果では、東京圏在住者のうち地方移住に関心がある割合は、今年9~10月の調査で34.0%、20歳代に限ると44.9%に上った。コロナ禍前の2019年12月との比較では、それぞれ8.9ポイント、12.8ポイント上昇している。

地方移住に関心を持つ理由は、「人口密度が低く、自然豊かな環境に魅力を感じたため」「テレワークによって地方でも同様に働けると感じたため」「ライフスタイルを都市部での仕事重視から、地方での生活重視に変えたいため」などが上位だった。半面、多くの人が地方移住の懸念材料に「仕事や収入」「人間関係や地域コミュニティ」「買い物や公共交通等の利便性」などを挙げた。

ワーケを契機に

 「テレワークの広がりで地方移住への垣根は以前より低い。職を変えずに移住したいという相談も増えている」。宇都宮市総合政策部政策審議室の小栗卓係長は話す。宇都宮市では、若い世代の東京圏への転出超過などを踏まえ、国の地方創生推進交付金を活用した移住促進策として、ワーケーションの誘致や若年層への情報発信に関する事業を展開している。

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