現状DI3ヵ月ぶり上昇 内閣府景気ウォッチャー調査2月


 内閣府はこのほど、景気ウォッチャー調査の2月分を公表した。3カ月前と比較した景気の現状判断DI(季節調整値)は47.5で、前月比1.9ポイント増と3カ月ぶりに上昇した。家計動向関連、企業動向関連、雇用関連の全てのDIが上昇した。一方、2~3カ月先の景気の先行きに対する判断DI(同)は48.9で、前月を0.5ポイント下回った。

 DIは地域の景気を観察できる人々に、景気の現状や先行きを「良くなっている」「やや良くなっている」「変わらない」「やや悪くなっている」「悪くなっている」の5段階で評価してもらい、数値化したもの。

 現状DIの家計動向関連では、小売関連、飲食関連、サービス関連、住宅関連の全てが上昇。企業動向関連では、製造業が上昇、非製造業が低下した。

 先行きDIの家計動向関連は、サービス関連のみ、企業動向関連は製造業、非製造業の全てが上昇した。

 全国12地域の現状DIは、甲信越、沖縄を除く10地域で上昇した。先行きDIは東海、近畿、中国、四国、九州、沖縄の6地域で低下した。

     ◇
 景気判断理由で観光関連の主な回答は次の通り。

 「北海道胆振東部地震後の外国人観光客が回復基調にある。特に韓国や中国からの観光客の伸びが目立っている。また、国内客も北海道ふっこう割などの政策が下支えしていることで人数自体は増えている。ただ、国内客の客単価がやや落ちていることが気がかりである」(現状、やや良、北海道、一般小売店・土産)。

 「大型ゴールデンウイークの問い合わせがたくさん来ている。既に完売している日も多く、早期でお盆や年末年始を検討する客も多い。前年まではいわゆるピーク期は旅費も高騰するので、時期を外す客も目立ったが、大型連休となると早めに申し込む客が多い。特に、3世代家族はそうである」(現状、やや良、南関東、旅行代理店)。

 「今年は2月5日が春節であったため、この週は中華圏からのインバウンド客が多く、その分売り上げが上がっている。地方の温泉旅館であるが、首都圏からも比較的近いためか、インバウンドの影響が徐々に出てきている」(現状、不変、甲信越、観光型旅館)。

 「1月末で13府県ふっこう周遊割が終わり、オフシーズンと重なって来客数が減少している」(現状、やや悪、中国、観光型ホテル)。

 「2月の来客数、売り上げが前年を下回っている。3月の予約の動きも鈍い。当社だけではなく、同業のホテルでもそういう答えをよく聞く」(現状、やや悪、沖縄、観光型ホテル)。

 「今後については外国人観光客の回復が見込める。5月のゴールデンウイークの日並びの良さ、市内施設でのイベントもプラス要因となる」(先行き、やや良、北海道、観光型ホテル)。

 「いろいろな商品で値上げがあり、サービス業にも影響が出ると見ている。特に、宴会等は客が若干控え気味になるのではないか」(先行き、やや悪、北関東、都市型ホテル)。

 「2~3カ月後も毎年恒例の案件は受注できているので、大きく落ち込むことはないと思われるが、ここ最近客室の伸びが鈍化してきている。インバウンドとウェブ予約に頼っているため、直に客を獲得できるよう商品開発が必要である」(先行き、不変、東海、観光型ホテル)。

 「桜の時期は毎年多くのインバウンド客が訪れるが、今年も前年以上の勢いがあり、宴会場の問い合わせも企業を中心に途切れない状況となっている」(先行き、やや良、中国、都市型ホテル)。

 
新聞ご購読のお申し込み

注目のコンテンツ

第37回「にっぽんの温泉100選」発表!(2023年12月18日号発表)

  • 1位草津、2位下呂、3位道後

2023年度「5つ星の宿」発表!(2023年12月18日号発表)

  • 最新の「人気温泉旅館ホテル250選」「5つ星の宿」「5つ星の宿プラチナ」は?

第37回にっぽんの温泉100選「投票理由別ランキング ベスト100」(2024年1月1日号発表)

  • 「雰囲気」「見所・レジャー&体験」「泉質」「郷土料理・ご当地グルメ」の各カテゴリ別ランキング・ベスト100を発表!

2023 年度人気温泉旅館ホテル250選「投票理由別ランキング ベスト100」(2024年1月22日号発表)

  • 「料理」「接客」「温泉・浴場」「施設」「雰囲気」のベスト100軒