旅館・ホテルの景気DI、前月に続き1桁 全業種計も大幅減


 帝国データバンクはこのほど、全国企業対象の景気動向調査の4月分を公表した。同月の景気DI(0~100、50が判断の分かれ目)は、旅館・ホテルが前月比5.5ポイント減の1.5と、前月に続き1桁台を記録した。全業種トータルのDIは同6.7ポイント減の25.8と、前月に続き過去最大の下落幅を更新した。

 10業界、51業種のうち、「飲食料品小売」「医薬品・日用雑貨品小売」「各種商品小売」以外の48業種でDIが悪化。政府の緊急事態宣言発出を受け、外出自粛や休業が広がり、生活必需品や医薬品を除く多くの業種で需要が冷え込んだ。

 10業界のうち、サービスは同9.5ポイント減の25.8と、3カ月連続で悪化した。旅館・ホテルをはじめ、飲食店(9.9ポイント減の4.3)、娯楽サービス(11.4ポイント減の5.6)の3業種が1桁台を記録した。

 建設(7.6ポイント減の33.9)、製造(5.6ポイント減の24.7)、卸売(5.7ポイント減の23.7)の3業界は、前月からの下落幅が過去最大となった。

 10の地域別も2カ月連続で全てが悪化。47都道府県のうち、24都府県で過去最大の下落幅となった。

 企業の景況感に関する主な回答は次の通り。

 「外国人観光客ゼロ。日本人宿泊客も激減。休館日が多くなった」(現在、悪い、旅館)。

 「新型コロナウイルスの影響で業務量がほぼ皆無」(現在、悪い、旅行代理店)。

 「臨時休業や営業体制の縮小などで売り上げが大幅減」(現在、悪い、百貨店)。

 「家賃減免の申し出が多く、新規顧客の獲得も難しい」(現在、悪い、貸家)。

 「観光業・飲食業が自粛により業績悪化している」(現在、悪い、クレジットカード)。

 「食品の配送業務が好調」(現在、良い、一般貨物自動車運送)。

 「巣ごもり消費で特需の状態」(現在、良い、めん類製造)。

 「新型コロナウイルスの収束後も企業業績の悪化、給与所得の伸び悩みから消費支出の控え、外食の控えにつながると考えられる」(先行き、悪い、すし店)。

 「観光やその他の予約状況が皆無である。新型コロナ収束の状況が見込めないため、外出自粛は続くと見ている」(先行き、悪い、一般貸切旅客自動車運送)。

 「新型コロナウイルスの影響で衛生意識の高まりが継続」(先行き、良い、化粧品卸売)。

 
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