九州運輸局はこのほど、ケガや病気の訪日外国人旅行者を医療機関が受け入れる際の対応のポイントをまとめた「受付・診療マニュアル」を作成した。受け付け、診療、会計の三つの場面を想定して対応を解説している。併せて簡単な会話ができる「指差し会話シート」も作成。3月中にホームページで公開し、医療機関などに利用してもらう。
長崎市が実施した調査では、訪日外国人対応で苦慮することについて医療機関の約8割が「外国語でのコミュニケーション」、約4割が「医療費の未払いリスク」と回答。医療機関、訪日外国人の双方にとって安全、安心な環境が課題だった。
九州運輸局では、実証事業の一環でマニュアルなどを整備。作成にあたっては、長崎市、同市内の医療機関の協力を得ながら、現場の声も踏まえて作成した。
マニュアルは、特にコミュニケーションや医療費の支払いに関して具体的な対応の仕方を記載。指差し会話シートは、英語、韓国語、中国語簡体字・繁体字、日本語に対応している。