【交通トレンド分析62】Go To スタートの4連休の石垣島 航空・旅行アナリスト 鳥海高太朗


 7月22日に「Go Toキャンペーン」がスタートした。東京都内発着が除外されることが16日に明らかになって以降、私もテレビ番組で20日以降、今回のキャンペーンについてたびたび解説する機会があったが、23~26日の4連休に実際に旅行に出かける人はいるのか、また現地でのGo Toにおけるホテル対応について実際に足を運んで取材するべく連休初日の23日の朝に羽田空港から石垣島へ向けてANA便で出発した。朝6時20分発の便でボーイング777―200型機の機内はほぼ満席だった。

 23日の便の空席状況を6月後半から定期的にウォッチしていたが、6月後半の時点でかなりの座席数が埋まっていたが、都知事選があった7月5日前後あたりから東京都内の感染者数が増加に転じたことで、いったんは空席も見られるようになった。しかし16日のGo Toの都内発着除外によって再びキャンセルが出て、一時は空席状況のバロメーターになるマイルを使った特典航空券にも空席が出始めた。同時にホテルも高価格帯のホテルを中心にキャンセルが出て、ホテルも取りやすくなった。

 新たな動きとして、マイルを使った特典航空券や繁忙期でも比較的割安に旅行できる株主優待運賃の枠に空席が出たことで、Go Toに関係なく、例年よりかなり割安に夏の4連休に旅行へ出かけられることになり、直前に旅行を決めた人もいたのだ。最終的に沖縄方面への旅行については、キャンセルと直前予約がほぼ同じ数になったようで、那覇、宮古島、石垣島への直行便の利用者は多かった。特に沖縄方面は子どもを連れた家族連れが多く搭乗しており、久しぶりににぎやかな機内だった。

 今、注目されているGoToにおけるホテルの対応についてだが、22日に宿泊した石垣市内中心部のホテルでは、チェックイン時に宿泊者全員の検温をした後、1名ずつチェックシートに、確認事項と共に名前と連絡が取れる電話番号を記入した。またチェックイン時の宿泊者情報を書く際に、Go Toの還付に必要な宿泊証明書の発行有無についての質問事項があったが、住所は代表者のみで同行者は名前のみの記入だった。そしてチェックアウトの際にホテルの印が入った宿泊証明書を受け取った。

 私自身は宿泊予約サイトからの予約、事前決済で領収書は予約サイトから印刷するが、宿泊施設での支払いの場合は領収書が必須になる。各宿泊施設に話を聞くと自分の予約がGo Toの対象になるのかの問い合わせが多く、まだ適用になるかは分からないという回答をするしかなく、しばらくは混乱が続きそうだ。

 (航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)

 
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