【交通トレンド分析11】G20大阪サミット、関西空港駅での大きな変化 航空・旅行アナリスト 鳥海高太朗


 日本で初めての開催となったG20大阪サミットが閉幕した。過去に東京や沖縄で開催されたサミットではG7やG8だったこともあり、主要7カ国もしくは8カ国にオブザーバーの国が参加した程度だったが、現在のG20の枠組みでは19カ国+EUで20、さらに招待国などを含めると30カ国近い各国の首脳が大阪に集まった。

 交通面においては、阪神高速の大阪市内中心部が全面通行止めとなるなど、市民生活に影響が出る交通規制となったが、今回、関西空港である異変があった。安倍首相の政府専用機とアメリカのトランプ大統領の「エアフォース・ワン」は伊丹空港を使用したが、その他の各国の特別機は関西空港を利用し、6月27日(木)から30日(日)まで関西空港の連絡橋も大規模交通規制となった。

 今回、筆者自身はサミット前日27日に関西空港へ飛んだが、関西空港発着のリムジンバスがほぼ全面運休となったことで、JR西日本と南海電鉄の関西空港駅には多くの空港利用者が押し寄せていた。特に驚いたのが切符売り場での長い行列。筆者はJRの特急「はるか」で大阪市内方面へ向かうことにしていたのだが、並んでいると電車が発車してしまうと思い、行列に並ぶのはやめて、日常使っているICカード乗車券Suicaで改札口を通過してそのままホームへ向かい車内で自由席特急券を購入しようと考えた。だが、ホームへ向かうと、自由席の乗車口は帰省ラッシュのような長い行列で、着席は難しいだけでなく、立席でもかなりの混雑になりそうだったので、もう一度改札口に戻り、Suicaの入場記録を取り消してもらい、何とか30分後の南海電車の特急「ラピート」の特急券を買うことができた。

 結局45分近く関西空港駅にいたが、いつもは空港から電車に乗る外国人は個人旅行客やビジネス客が中心だが、今回はツアーコンダクターが旗を持っている団体客の姿が多く見られた。通常はたくさんの台数のバスが団体バス乗り場で見られるが、連絡橋や阪神高速の規制から、大型観光バスでの移動ではなく大阪市内へ京都まで鉄道に切り替えたようだ。観光バス、リムジンバス、さらにはマイカー利用者が全て鉄道に流れ、駅には多くの人が押し寄せたのだった。

 ただ、乗客の誘導に関してはパーフェクトで、しっかりと導線を確保していたので切符売り場とホームの混雑以外は特段の問題がなかったことは付け加えておきたい。

 東京も来年オリンピックイヤーとなるが、大会期間中は首都高速が規制されることになり、空港アクセスも鉄道が中心になるだろう。そういた意味でも今回の教訓を来年の東京でも生かしてほしい。

(航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)

 
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