高山で「7蔵のん兵衛まつり」 一度は中止も宣言解除で再開


テープカットする堀氏(右端)ら関係者

久々のイベント 観光復活の期待担う

 岐阜県高山市で5日、造り酒屋7軒の日本酒を飲み比べできるイベント「飛騨高山7蔵のん兵衛まつり」が始まった。新型コロナウイルス禍で一度は中止を決めたが、緊急事態宣言の解除を受けて開催することにした。主催する飛騨・高山観光コンベンション協会の堀泰則会長は「イベントを開催することができてうれしい。多くの人に飛騨高山の魅力、地酒のおいしさを味わってほしい」と述べ、観光客が戻るきっかけになればと期待した。28日まで開催。

 のん兵衛まつりは観光庁の「新しいツーリズム事業」の一環。

 1冊3千円の「飛騨高山御酒飲帳」を購入すると、観光名所・古い町並みエリアにある七つの蔵元(平瀬酒造店、川尻酒造場、二木酒造、平田酒造場、老田酒造店、舩坂酒造店、原田酒造場)でそれぞれ2種類の酒を試飲できる。

 御飲酒帳には記念の杯と特性バッグが付いており、バッグは購入した酒や土産を入れて歩くのに使ってもらう。

 蔵元にあるスタンプを集め、七つ集めると記念品がもらえる。また、蔵元で日本酒などの商品を購入し、確認印を集めると豪華賞品が当たる抽選に参加できる。確認印の数によって権利が発生し、例えば10個集めると1等の「飛騨高山ペア宿泊優待券」(3万円相当)に応募できる。

 新型コロナ対策として、消毒や検温を行うとともに、人と接しないよう専用のコインサーバーを導入した。

 新しいツールとして音声ガイドマップを作っているが、のん兵衛まつりでは専用端末を貸し出し、蔵元や観光名所などを巡る際に利用してもらう。レンタル料は千円だが、端末返還時に返す。

 5日には二木酒造前でオープニングセレモニーが行われ、堀会長や西倉良介副市長、大竹昭博高山税務署長らによるテープカットが行われた。

 堀会長は「まつりは今回で2回目となるが、日本酒の聖地・飛騨を大々的にPRしていきたい」と抱負を述べた。西倉副市長は「緊急事態宣言が解除され、営業時間短縮要請も緩和される。感染防止対策をしっかりと行い、(イベント開催などで)経済を回していく」と強調した。

 のん兵衛まつりは、当初1月23日から2月末まで開催予定だったが、県が緊急事態宣言の対象地域となったため、期間を短縮し、2月8~28日に変更。しかし、宣言期間の延長もあり、中止を決定。その後、宣言が2月末に解除され、開催の是非を再度検討した結果、感染対策を徹底することで開催に踏み切った。

テープカットする堀氏(右端)ら関係者

 
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