阪急交通社は12月17日、新型車両の豪華バス2台を導入すると発表した。4月から催行する「日本一周の旅」で使用する。ゆとりと快適性を重視し、座席数は18席に抑えた。バスを移動手段でなく、乗ること自体を楽しんでもらい、新たな需要を開拓する。
このバスは「クリスタルクルーザー『菫(すみれ)』」=写真。JR東日本の豪華寝台列車「トランスイート四季島」などを手掛けたケン・オクヤマ・デザインがデザインを担当し、任命した。製造は日野自動車に発注、運行管理はケイエム観光バスが行う。
座席は横3席×6列の18席でゆとりを持たせ、リクライニングシートは最大129度まで調整可能で、レッグレストも付けた。車内からの眺望を楽しんでもらうため頭上の荷棚をなくし、ハンドバッグなどの手荷物を入れる収納を座席の前に設けた。Wi―Fiも完備。また、緊急時に自動で停車させるEDSS(ドライバー異常時対応システム)も搭載し、安全確保に努めた。
日本一周の旅は東日本編と西日本編の2コースで、1月4日から発売。東日本編の場合、出発日は4月16日、5月8日、6月3日、7月1日、8月20日、9月3日、10月9、21日。旅行代金は98万円。
同社は、「菫を利用した短期間の宿泊ツアーや日帰りツアーの発売も予定している」と話している。