観光庁、宿泊業の課題解決に専門家派遣事業実施 

  • 2021年4月27日

 観光庁は2020年度補正予算で、宿泊施設の課題解決に向けて、多様な分野の専門家を活用するアドバイザー派遣事業を実施した。コロナ禍の影響が経営や集客に及ぶ中、経営や人事、ITのコンサルタントなどの助言を受けながら、34の企業や団体が感染症対策、新たな商品・サービスの開発、経営管理、人材・組織強化などに取り組んだ。

 感染症対策では、キャッシュレス決済やセルフチェックイン・チェックアウト、タブレット端末による料飲注文などの非接触型ツールの活用をはじめ、貸し切り露天風呂の設置、換気設備や混雑を周知するシステムの導入などを進めた。

 新たな商品・サービスの開発では、ワーケーションなどの受け入れに向けたコワーキングスペースの設置、マイクロツーリズムの需要獲得を狙ったプランの造成、グランピングやアクティビティの開発、EC(電子商取引)による物販強化など。

 経営管理や組織強化に関するテーマでは、中期経営計画の策定、財務管理や顧客管理、人事労務のソフト導入など業務のデジタル化、従業員の接客スキル向上への研修などに取り組んだ。

 主な事例では、和心亭豊月(神奈川県)が人事コンサルタントの助言を受けながら、新たな人事制度を検討。中小規模の旅館ならではの制度構築を目指し、等級、賃金、評価を可視化。年2回の昇給、昇格を実施するなど、従業員のモチベーション向上と職場環境の活性化を目指した。

 京阪ホテルズ&リゾーツ(京都府)は、DX(デジタルトランスフォーメーション)の専門家の派遣を受け、デジタルツールを活用した業務効率化、コスト削減に取り組んだ。負荷が大きい業務の抽出、効率化対象業務の優先度の整理を経て、シフト調整の自動化、顔認証式の非接触体温計の導入などを推進した。

 白浜荘(滋賀県)は、旅館経営のコンサルタントの助言を受けて、ワーケーションによる新規顧客層の開拓を目指した。ワーケーションにおけるハード、ソフトのニーズを事前に調査し、モニター宿泊などの検証を経て、リモートワークとアウトドア・アクティビティなどを組み合わせたプランを造成した。

 竹屋旅館(静岡県)は、自らの運営施設で成果を上げた清掃業務の改善手法を基に、清掃業務に関する他社へのコンサルティング業務をビジネスとして構築することを目指した。宿泊業コンサルタントの支援を受け、清掃業務を他の宿泊施設に提供できるよう標準化し、コンサルティング業務としての商品、サービスの設計に取り組んだ。

 旅館・ホテル団体による事例では、熱海温泉ホテル旅館協同組合(静岡県)がコロナ禍における地域経済の活性化を目指し、飲食店と連携した泊食分離の可能性を検証。長崎県旅館ホテル生活衛生同業組合青年部(長崎県)は医療機関と連携して感染症対策の強化に取り組んだ。

 
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