絶景グランピングを体験して! 那智勝浦町、海水浴場で実証実験 


グランピング用テント

 和歌山県那智勝浦町の一般社団法人「那智勝浦観光機構」(理事長=堀順一郎・那智勝浦町長)はこのほど、町内の海水浴場「ブルービーチ那智」でグランピング施設の実証実験を始めた。リピーターや移住者となりそうな20、30代女性をメインターゲットに那智勝浦の美しい海が間近に広がるロケーションなどをアピールし、誘客とにぎわい創出の可能性を探る。

 ブルービーチ那智は、青い海と800メートルほど続く美しい砂浜で知られる海水浴場。散策やサーフィン、浜遊びに訪れる人も多く、町内外の人に親しまれている。

 今回の実証実験は、9月11日~12月13日の期間限定で実施。当初首都圏の20、30代女性を中心客に想定していたが、コロナ禍もあり、関西圏の若い女性をメインターゲットに据えた。施設運営は空間プロデュースなどを手掛けるGinger(京都市、磯石裕子代表)が行う。

 グランピング用テントは、砂浜を望む芝生エリアに5棟設置した。室内にはシングルベッド4台のほか、冷蔵庫や電気ケトルなどを用意。さらに天然素材を使った椅子や観葉植物を配して、ターゲットとする女性層が好むようなナチュラルな雰囲気づくりを目指した。

 ブルービーチ那智は通常はバーベキュー禁止だが、この実証実験では海に沈む美しい夕日を見ながら夕食にバーベキューを楽しんでもらえるようにした。イノシシ肉のウインナーなどのご当地ジビエや地元産の魚介、オーガニック野菜などを本格ガスグリルで焼いて味わってもらうほか、特産の地元産生マグロも出す。

 価格は1泊夕食付き1人1万2千円から。朝食は希望者にトーストなどの簡単な軽食を用意するが、近隣の「勝浦漁港にぎわい市場」での朝食なども案内する。

 8日からは、海水浴客向けのシャワーやトイレのある建物の一角に、ハワイアンテイストのカフェを開設。グランピング施設の受付などとして利用するほか、地元産の生マグロを使った「ハワイアンポキ丼」や無添加バナナジュースなどを販売。カフェ周辺には今後、子どもから大人まで遊べる遊具なども設置し、町内に少ない「集える場」づくりを図る。

 同機構の堀千寿子さんは「ブルービーチ那智は町民に長く愛されている場所なので、その景観や雰囲気を壊さずにうまく生かしたい。那智勝浦の美しい自然と生マグロなどの豊かな食、温かな人情に触れ、リピーターに、ひいては移住してもらえれば」と期待する。

 今後はグランピング利用者の声を集め、来年度以降の事業化の是非などを検討していくという。


グランピング用テント

 
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