コンサルタントのリョケン(本社静岡県熱海市)はこのほど、全国の旅館.ホテル対象の短期観測アンケートの9月実施分を公表した。この秋(9〜11月)の客数見込みは、増加傾向とする施設の割合が15.0%で、前年調査の32.3%から大きく減少した。昨年は震災の影響で春から秋への旅行の振り替えが西日本を中心に増加したが、その反動が表れたようだ。一方、夏休みの客数実績は、東日本が上昇傾向、中日本と西日本が横ばい傾向となった。
秋の客数見込みは、増加傾向15.0%、横ばい傾向42.0%、減少傾向43.0%。自館がある地域全体の客数見込みは、増加傾向13.6%、横ばい傾向38.3%、減少傾向48.1%。前年調査と比べると、増加傾向とした施設は自館で17.3ポイント、地域全体で5.4ポイント、それぞれ減少した。
自館が増加傾向とした施設は、関東地方で28.6%と、地域別で唯一の20%超えとなった。北海道.東北を加えた東日本全体では23.3%。半面、中日本は16.0%、西日本は6.7%にとどまり、近畿.中国で増加傾向とした施設はなかった。
一方、夏休みの客数実績は、増加傾向29.7%、横ばい傾向28.7%、減少傾向41.6%。前年比では、増加傾向が19.1ポイント減少。横ばい傾向と減少傾向はそれぞれ8.5ポイント、10.6ポイント増加した。
地域別では、増加または横ばい傾向が北海道.東北で8割、関東、東海で6割を超えている。半面、甲信越、北陸、近畿.中国では横ばいまたは減少傾向が7割を超えた。秋の見込みと同様、震災からの振り替え需要が多かった西日本を中心に、客数が減少したとのコメントが多かった。
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