京都市の祇園祭山鉾(やまほこ)連合会と八坂神社は4月20日、祇園祭について、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、7月17日の前祭(さきまつり)と24日の後祭の山鉾巡行=写真=を中止すると発表した。
祇園祭は日本三大祭りの一つ。平安時代に流行した疫病を鎮めるため、鉾を立てて災厄が治まるように祈ったのが起源とされる。巡行中止は阪急電鉄の地下工事で見送りとなった1962年以来58年ぶり。
同連合会は「コロナウイルスがまん延し、世界中の人たちを苦しめている今こそ、疫病退散を願ってこの祭りは盛大に行われるべきであることは承知しているが、拡散防止のためには、大勢の皆さまにご来場いただくことは絶対避けなければならない」としている。
また、(1)山鉾建てについてはとりあえず6月上旬まで待ち、様子を見て決める(2)仮に山鉾建てを行っても夕刻には山鉾町の全行事を中止し、夜間の提灯点灯も行わない(3)山鉾への搭乗はない(4)各保存会における神事については関係者のみで行う―という。