日本政策金融公庫はこのほど、ホテル・旅館など生活衛生関係営業の景気動向等調査の今年4〜6月期分を公表した。同期の生衛業の売上DIは前期比で1.5ポイント低下したが、採算DIは0.7ポイント、業況DIは23.8ポイント、それぞれ上昇した。公庫では生衛業の景気動向について「依然として厳しいものの、緩やかながら持ち直しの動きがみられる」としている。
調査は7月中旬、ホテル・旅館、飲食、理容など全国の生衛業3281企業に個別訪問面接方式で行った。
同期の売上DI(前年同期比で増加とする企業割合から減少とする企業割合を引いた値)は前期比1.5ポイント低下のマイナス40.0。前年同期比は1.1ポイント増で、9期連続で前年同期の水準を上回った。来期(今年7〜9月期)の見通しは今期比5.4ポイント上昇のマイナス34.5。
9の業種別では、ホテル・旅館、美容、映画館など5業種で前期比上昇した。このうちホテル・旅館は同1.3ポイント上昇のマイナス23.2。来期はホテル・旅館、飲食など6業種で上昇を見込んでいる。
同期の採算DI(当該期に黒字の企業割合から赤字の企業割合を引いた値)は前期比0.7ポイント上昇のマイナス22.7。前年同期比は3.4ポイント低下で、3期ぶりに前年同期の水準を下回った。
このうちホテル・旅館はマイナス31.8で、前期比7.3ポイント低下した。ただ、前年同期比では上昇した。
同期の業況DI(前期比で業況が好転したとする企業割合から悪化したとする企業割合を引いた値)は、前期比23.8ポイント上昇のマイナス22.9。前年同期比は10.9ポイント上昇で、10期連続で前年同期の水準を上回った。
業種別では、ホテル・旅館が前期比23.1ポイント上昇のマイナス24.4。飲食、クリーニング、理容なども上昇した。
来期見通しは今期比3.4ポイント低下のマイナス26.3。ただ、ホテル・旅館は上昇を見込んでいる。