
石井市長(左)と小山専務
近畿日本ツーリスト(KNT)とクラブツーリズム(CT)、千葉県南房総市は6月17日、「観光振興及び地域活性化に関する包括連携協定」を締結した。旅行商品造成による観光を通じた各種産業および地域全体の活性化と推進を図る。
同協定は、3者間の連携を強化し、南房総市の観光資源を活用した交流人口の増加と相互の情報共有によるニーズの把握と活用で、地域の活性化と住民生活の向上に資することが目的。
連携、協力では、(1)観光・イベントを通じた交流人口の拡大(2)産業、経済、文化、歴史、スポーツの振興(3)地域の魅力発信および地域経済の活性化―に関することなど、目的を達成するために必要なことに取り組む。
今後は、KNTが着地型コンテンツ開発やそれらを活用したツアーの造成、学生を対象とした教育旅行、スポーツ合宿などの需要の取り込み、CTが南房総市の保有するコンテンツを生かしたサイクリング、ハイキングなどアウトドアを組み込んだプランや、写真撮影、絵画などのテーマ型旅行の企画販売を実施する。
KNTはこれまで、千葉支店を中心に、旅館・ホテルや観光施設などで構成されるKNT―CTパートナーズ会での定期的な観光分野の情報交換や地域への誘客に向けた活動に取り組んでいる。CTは、果物狩りや海産物などの食を盛り込んだバスツアーを中心に、ツアーを企画、実施。
同日には締結式を開催。南房総市の石井裕市長は「教育旅行やスポーツ合宿、ワーケーションなどの新しい旅行スタイルはもちろん、SDGsや地域資源を生かした屋外体験活動など、南房総の旅行に付加価値を加えられる商品造成にも取り組み、南房総地域の観光産業発展に寄与していく」と話した。KNT、CTからは親会社であるKNT―CTホールディングスから小山佳延専務が出席し、「首都圏から2時間圏内の好立地かつ多様な食文化、豊かな自然、歴史など、何度でも訪れたくなるコンテンツを有している。インバウンドを含めた交流人口を増やすため、観光振興にとどまらず、地域創生の視点を持ちながら取り組みを進めていく」と述べた。
石井市長(左)と小山専務