文化審、旧南間ホテル別館など133件の登録答申


近代和風ホテル建築の好例とされる旧南間ホテル別館

 国の文化審議会はこのほど、旧南間ホテル別館(ましこ悠和館、栃木県益子町)など133件の建造物を登録有形文化財に登録するよう萩生田光一文部科学相に答申した。答申通り認められれば、建造物の登録有形文化財は計1万2590件になる。

 旧南間ホテル別館は、奥日光湯元温泉の南間ホテルに1929年ごろに建てられた。木造2階建てで、延べ床面積約560平方メートル。和風意匠を巧みに取り入れた外観で、戦時中に明仁上皇が学童疎開で滞在した建物として知られる。「近代の和風ホテル建築の好例」とされる。

 73年に益子焼製造元が現在地に移築し、2016年に町へ無償譲渡。その後町が改修し、ましこ悠和館として、今年6月にオープンした。

 旅館関係では、富士屋旅館旧三号館(神奈川県湯河原町)も登録案件となった。湯河原温泉の川沿いに建つ2階建ての木造旅館で、1923年ごろに建てられた。大屋根の中央に千鳥破風(ちどりはふう)を飾り、上階は刎高欄(はねこうらん)付きの縁を巡らすなど風格ある立面を構成している。

 このほか、飯坂温泉を貫く阿武隈川水系摺上川(すりかみがわ)に架かる、1915年に建設された道路橋「十綱橋」(福島市)は温泉街のシンボル的存在で、わが国の構成アーチ橋の発展を物語る貴重な土木遺産となっている。


近代和風ホテル建築の好例とされる旧南間ホテル別館

 
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