宿泊業に「特定技能」外国人 採用活動、支援が鍵

  • 2019年4月8日

新在留資格改正法施行

 外国人の就労拡大に向けて新たな在留資格「特定技能」の創設を盛り込んだ改正出入国管理法が1日に施行された。法務省の外局として出入国在留管理庁も同日発足した。対象業種の宿泊業では、「特定技能1号」の在留資格で外国人を雇用できる。旅館・ホテルにとっては、採用活動の手法や外国人の就労・生活支援の経費などで具体的に見えてこない部分もあるが、法務省が公表している資料やQ&Aから活用のポイントを見てみよう。(2面に表=受け入れ手続きの流れ)

 特定技能1号で就労する外国人は、宿泊業界が実施する宿泊業技能測定試験と、日本語能力として「国際交流基金日本語基礎テスト」または「日本語能力試験」N4(認定の主な目安=ややゆっくりの会話であれば、内容がほぼ理解できる)以上の合格が必要となる。 

 宿泊業技能測定試験の第1回試験は14日に国内7カ所で行われる。受験定員の合計は760人。合格発表は5月25日の予定。第1回試験は留学生などすでに日本滞在中の外国人が受験者の中心とみられる。今後は海外での試験も実施される。

 採用活動は、個々の求人、民間の職業紹介事業者の仲介などで行う。日本在留中の外国人であれば、ハローワークも活用できる。外国人と雇用契約を締結した旅館・ホテルは、海外から来日する外国人の場合、在留資格認定証明書を代理で地方出入国在留管理局に申請。交付後に外国人に査証が発給される。日本在留中の外国人であれば、原則、本人が在留資格の変更許可を受ける。

 受け入れ旅館・ホテルは、外国人の就労や生活をサポートする支援計画を策定し、支援を実施する必要がある。自ら支援を行うか、1日に登録申請が始まった登録支援機関(出入国在留管理庁のホームページで公表)に委託するか選択する。

 法務省が公開しているQ&Aの一部を次の通り紹介する。「受け入れ機関」とあるのは、外国人を雇用する旅館・ホテルを指している。

リクルート

 《問》試験を受験するのは、受け入れ機関との雇用に関する契約の締結前か、後か。

 《答》受験と契約の先後関係については、基本的には、技能試験、日本語試験に合格した後に、受け入れ機関との間で雇用に関する契約が締結されることが想定される。雇用に関する契約を締結した上で各試験を受けることも法律上禁止されていないが、必要な各試験に合格しなければ、特定技能の在留資格には該当しない。

 《問》各企業は外国人が技能試験、日本語試験に合格する前に当該外国人に対して内定を出すことは可能か。

 《答》技能試験、日本語試験に合格した後に、受け入れ機関との間で雇用に関する契約が締結されることが一般的であるかと思うが、試験の合格前に内定を出すことは法律上禁止されていない。

 《問》企業はどのような方法で外国人をリクルートすればよいのか。

 《答》例えば、(1)海外に法人を設立している企業において現地で育成した人材に対して採用活動を実施する(2)海外との人材ネットワークを有している業界団体を通じて海外において採用活動を実施する―などが考えられる。その他、公的職業紹介機関や民間の職業紹介所を介することも可能だが、職業紹介については、職業安定法を所管する厚生労働省に問い合わせ願いたい。

在留資格の申請

 《問》申請はいつから、どこで行うのか。

 《答》4月1日から全国の地方出入国在留管理官署(空港支局を除く)で申請を受け付ける。申請は持参する方法で行う必要がある。

 《問》標準処理期間はどのくらいか。

 《答》在留資格認定証明書交付申請の標準処理期間は1カ月から3カ月。在留資格変更許可申請および在留期間更新許可申請の標準処理期間は2週間から1カ月。

外国人への支援

 《問》受け入れ機関が実施すべき支援は。

 《答》受け入れ機関は、入管法に基づき作成され、法務省令に定める基準に適合する支援計画に従い、1号特定技能外国人に対し支援を実施しなければならない(ただし、登録支援機関に支援の全部の実施を委託できる)。具体的には、外国人と日本人との交流の促進に関する支援、外国人の責めに帰すべき事由によらない契約解除時の転職支援のほか、特定技能雇用契約の内容に関する情報の提供、外国人が出入国しようとする空海港への送迎、適切な住居の確保にかかる支援などの法務省令に規定される支援については、義務的に実施しなければならない。

 《問》支援の費用は誰が負担するのか。

 《答》基本的に受け入れ機関が負担する。

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