文部科学省の調べによると、韓国や台湾などから修学旅行などで日本の高校を訪れた外国人高校生らは、08年度で延べ3万3千人を超えた。前回調査(06年度)と比べ約11%の増加。日本から海外へ修学旅行に行った高校生もわずかだが増えており、高校レベルでの国際交流は順調に推移しているようだ。
同省が8日までにまとめた、08年度「高等学校等における国際交流等の状況について」で分かった。同調査は86年度から隔年で実施しており、今回で12回目となる。国内すべての国公私立校を対象に、(1)外国への修学旅行(2)学校訪問を伴う外国からの教育旅行の受け入れ(3)姉妹提携──などについて調べた。
調査結果によると、外国からの教育旅行(研修旅行や留学など個人的なものは除く)を受け入れた高校は実数で958校(延べ1429校)に上り、その数延べ3万3615人に。前回調査(3万363人)より10.7%増加した。
訪問国は53カ国・地域にわたり、内訳を見ると韓国からの訪問者が最も多く8910人となっている。次いで台湾の7320人、中国の6294人、米国の2832人の順。
また、外国人留学生を3カ月以上受け入れた高校は延べ1130校・1816人だった。前回調査と比べ2.7%減。出身国は69カ国・地域となっており、中国人がもっとも多く503人で、米国209人、オーストラリア170人、ドイツ118人と続く。
一方、08年度中に外国へ修学旅行を実施したのは実数で943校(延べ1357校)。参加者数は同1%増の延べ17万9573人となった。
行き先は34カ国・地域にわたり、参加生徒数から見ると、オーストラリアがもっとも多く215校・2万9662人、次いで米国225校・2万6752人、韓国196校・2万6306人、シンガポール161校・2万4826人の順。
国際交流の広がりを受け、英語以外の外国語の授業をする高校も増えている。昨年6月現在、実数で729校(延べ2027校)あり、言語別では中国語が最多の831校に上る。次いで仏語373校、韓国・朝鮮語420校など。