内閣府11月景気判断DI、7ヵ月ぶり低下 サービスなど全て減


 内閣府はこのほど、景気ウォッチャー調査の2020年11月分を公表した。同月の景気の現状判断DI(季節調整値)は前月比8.9ポイント減の45.6と、7カ月ぶりに低下した。サービス、飲食などの家計動向関連、企業動向関連、雇用関連の全てのDIが低下した。

 調査は宿泊、飲食、運輸、商店など、地域の景気の動きを観察できる人々に、3カ月前と比べた景気の現状や2~3カ月先の景気の見通しを「良い」「どちらともいえない」「やや悪い」など5段階で判断してもらい、結果を数値化したもの。

 現状DIでは家計動向関連のうち、飲食関連が24.5ポイント減(35.9)と、最も大きく低下した。サービス関連も11.6ポイント減(46.6)と2桁低下した。

 先行き判断DI(季節調整値)は前月比12.6ポイント減の36.5と、4カ月ぶりに低下した。現状DIと同様、全てのDIが低下。飲食関連が26.0ポイント減(22.1)と、減少幅が大きかった。

   ◇   ◇

 判断理由の主な回答は次の通り。

 「新型コロナウイルス感染者数が拡大している中、宿泊予約、宴会予約、レストラン予約の取り消しが相次いでいる。札幌市がGo Toトラベルキャンペーンの対象から外れたことで利用客の減少が一層加速している傾向にある」(現状、悪、北海道、観光型ホテル)。

 「個人旅行、グループ旅行の申し込みと募集団体の催行率が非常に高い。館内消費についても地域共通クーポンの利用率が高く、高額商品を購入する客が多い」(現状、良、東北、観光型旅館)。

 「Go Toキャンペーンで、10~11月の週末は良かった。新型コロナウイルス感染が拡大し、11月後半から急激に宿泊は失速している。宴会は、年始までほぼない。レストランは、昼間のみ若干客が入る」(現在、やや良、東海、都市型ホテル)。

 「新型コロナウイルス感染拡大の影響により、11月24日~12月15日まで大阪市がGo Toトラベルキャンペーンの対象地域から除外されたことに伴い、宿泊予約がこの期間だけでなく、それ以降についてもキャンセルが多く発生している。また、宴会やレストランについても、大阪府から5名以上の宴会の自粛や営業時間の短縮要請が出され、多くのキャンセルが発生している」(現状、やや悪、近畿、都市型ホテル)。

 「Go Toキャンペーンが延長する可能性もあるが、1月末で終了すると反動がかなり出るため、景気はやや悪くなると判断する。徐々に割引率や利用範囲を狭めないと、経済は急降下し打撃が大きくなるため、政策としてはそのあたりを見据えて判断してほしい」(先行き、やや悪、東海、観光型ホテル)。

 「新型コロナウイルス流行の第3波により、宿泊のキャンセルが増えてきた。飲食においては、忘年会、新年会の予約がほぼない」(先行き、悪、沖縄、観光型ホテル)。

 
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