全旅連青年部は、8日に東京都内で行われた自民党総裁選の菅義偉候補の出陣式に出席。鈴木治彦部長が民間代表で応援演説を行った=写真。鈴木部長はコロナ禍での宿泊業界の厳しい現状を訴えるとともに、復興に向けたGoTo事業などの推進に尽力した菅氏に賛辞を述べた。発言は以下の通り。
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ただいまご紹介に預かりました全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会青年部・第24代青年部部長を拝命しております鈴木治彦と申します。われわれは47都道府県の旅館ホテル組合の連合会で全国約1万5千軒の旅館ホテルが加盟している団体です。私は岡山県の県北鏡野町という小さな町で「名泉鍵湯 奥津荘」という創業約90年、わずか8部屋の小さな木造温泉旅館を営んでおります。
われわれ宿泊業界は菅義偉総裁、そして菅義偉総理誕生を心より期待し、強く望んでおります。それはなぜか。それは菅先生が過去に先頭に立ち行ってこられた数々の政策を通し、観光産業のみならず日本経済の再起を目の当たりにしてきたからです。東南アジア諸国や中国人旅行者のビザ要件緩和、免税品販売の拡大など、多くの反対意見がある中、先頭に立って行ってこられたのが菅先生でした。また、われわれ宿泊業界からすると当時は大きな脅威でもあったいわゆる民泊を、日本経済発展のためと解禁されたのは菅先生ご指示のもとだったと聞いております。正直、当初はなぜこんな政策をと思いましたが、われわれ若手にとって、改めて自分たちの価値や立ち位置を見直す貴重な機会となりました。
本来であれば2020年は東京オリンピック・パラリンピックで日本が世界から大きな注目を浴びるまさにハイライトの1年となるはずでした。この1年を一つの目標として日本国内の観光産業はここ数年、大きな投資を行ってまいりました。それが、このコロナ禍…。私の知り合いでも倒産、廃業を余儀なくされた仲間がたくさんいます。
未曽有の国難により、観光を楽しむ、旅へ出かける人がいなくなり、われわれは極めて厳しい状況に立たされています。その窮地を救うべく、多くの反対意見がある中、われわれに一筋の光を見せていただいたのがGoToキャンペーンです。観光産業へ従事する者は国内で約850万人がいるといわれています。家族や関係者まで含めると、観光で生計を立てている日本人は2千万人近くいるのではないでしょうか。おかげさまで多くの宿泊事業者、観光事業者やその家族が救われております。
GoToキャンペーンが7月22日から始まっていなければ、さらに多くの旅館やホテルが廃業に追い込まれていたことは明確です。先月8月は地域によっては前年対比80%近くまで売り上げを戻せたところもあると聞いております。もしこのキャンペーンがこのタイミングで始まっていなければ前年対比では20%程度で推移していたのではないでしょうか。GoToキャンペーンの恩恵を大きく感じ始めている、またこの先に大きな期待を寄せている地域が確実に増えてきております。コロナ前までの数カ月間は特に地方での有効求人倍率が上がり続けていたのはわれわれ宿泊業界がけん引していたことも鑑み、引き続きのご支援を賜りますこと、お願い申し上げます。
われわれ、全旅連青年部は年齢の近い、将来の日本について真剣に議論し合える、自由民主党の若手の先生たちと今後も知恵を出し合い、ともに日本の発展のために全力を尽くしていく所存でございます。
観光産業、宿泊業界の代表として、そして1人の日本国民として、菅先生の活躍に期待し、応援のあいさつに代えさせていただきます。ご活躍を心より祈念申し上げます。ありがとうございます。