九州新幹線は12日、福岡・博多〜熊本・新八代間が開通し、鹿児島中央(鹿児島)まで全線開業した。開業に合わせ山陽新幹線との相互直通運転も開始。同日、JR九州やJR西日本で記念式典や一番列車の出発式、出迎え式が沿線の駅で予定されていたが、東日本巨大地震で東日本エリアが大きな被害に見舞われたことから中止となった。
九州新幹線の全線開業で、新青森〜鹿児島中央間の約2千キロが新幹線で結ばれることになった。所要時間は、最速で博多〜熊本間が33分、博多〜鹿児島中央間が1時間19分。新大阪〜熊本間は2時間59分、新大阪〜鹿児島中央間は3時間45分で結ばれる。
開業日の始発から午後3時までの集計で乗車率は、博多〜熊本間が52%で、1万4606人が利用した。熊本〜鹿児島中央間は49%で8790人、新大阪〜鹿児島中央間(一部熊本間)との直通列車は74%で約4400人だった。
一番列車の新大阪発「みずほ601号」は135%を記録した。
地震による旅行のキャンセルや津波警報による九州内の在来線の運休の影響も大きく、低調なスタートとなったが、沿線の観光地には多くの観光客が訪れた。駅のホームでは、新型車両との記念撮影をする姿が見られた。また、多くの乗客から「思った以上に快適で速い」という感想が聞かれた。
鹿児島中央駅のホームで新大阪の一番列車を迎えるミスや観光大使、西郷隆盛や大久保利通らの格好をした薩摩観光維新隊