
中国の国慶節休暇の期間中、国内外の観光客でにぎわう東京・浅草
9月29日~10月6日は、中国が国慶節の大型連休だった。中国からの訪日旅行者数は、8月10日まで続いた日本行き団体旅行の禁止措置、航空便の復便・増便の状況などを背景に、他の主な国・地域に比べてコロナ禍からの回復が遅れている。ただ、懸念されている東京電力福島第一原発のALPS処理水放出の影響については限定的との見方もある。
8月の訪日外国人全体の旅行者数は252万人で、コロナ前の19年同月比の回復率は85.6%、中国を除くと118.0%となった。中国からの8月の訪日旅行者数は36万人で、19年同月比の回復率は36.4%にとどまった。中国の訪日旅行者数の推移は、4月が11万人、5月が13万人、6月が21万人、7月が31万人だった。
観光庁によると、日本政府観光局(JNTO)による中国の旅行会社への聞き取り調査の結果(9月25日時点)、国慶節休暇における旅行予約の状況では、処理水放出の影響の有無、影響の大小は旅行会社ごとに異なる状況だったという。例えば、「コロナ前の同時期の件数をすでに超えている」「キャンセルと新規予約がそれぞれ発生している」「一定程度キャンセルが発生している」など。
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