世界かんがい施設遺産、新たに4施設を申請 ICID国内委


関東平野最大の農業用水、見沼代用水

 農林水産省が15日明らかにしたところによると、国際かんがい排水委員会(ICID)日本国内委員会は、「世界かんがい施設遺産」候補施設として、十石堀(茨城県北茨城市)など4施設をICID本部に申請することを決めた。

 ICID日本国内委員会は昨年12月18日から今年2月15日までの間、世界かんがい施設遺産の国内申請を受け付けたところ、6施設から申請があり、審査の結果、4施設を選んだ。

 十石堀のほかは、見沼代用水(埼玉県行田市、さいたま市ほか)、倉安川・百間川かんがい排水施設群(岡山市)、菊池のかんがい用水群(熊本県菊池市)。

 見沼代用水は埼玉県東部から南部の水田地帯を流れる関東平野最大の農業用水。幹線水路延長84キロ、かんがい面積1万7千ヘクタールに及ぶ。江戸中期、井沢弥惣兵衛(やそべえ)によって掘削された。名称は新田開発のために干拓された見沼溜井に代わる用水の意。

 今後、ICID本部に設置される審査委員会で登録の可否が決まる。登録と判断された施設は、9月にインドネシア・バリで開催されるICID国際執行理事会で発表される。

 世界かんがい施設遺産は、歴史的な施設をICIDが認定、登録する制度。建設から100年以上が経過した、(1)かんがいが主目的のダム(2)ため池などの貯水施設(3)堰(せき)・分水施設(4)水路(5)古い水車―などが対象となる。「登録により、かんがい施設を核とした地域づくりなどに活用されることが期待される」(農村振興局整備部設計課)という。


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