エア系2社の今年上半期の商品が出そろった。ANAセールスは、パンフレットを方面別、プラン別に再構成。価格表なども大きく一新し、見やすさを追求した。一方のジャルパックもパンフレットを刷新。見やすさに加え写真を見開きページで大きく使うなど旅情感にこだわる。両社ともにパンフレットというホールセラーの「顏」を充実させ販売拡大を目指す。
ANAセールスは東京スカイツリーの開業に合わせ、東京の見所やイベントを紹介する観光型旅行商品を新たに開発する。東京からの日帰り参加客や、訪日客にも対応できるような商品内容とし、東京観光のニーズ獲得を図りたい考え。国内ダイナミックパッケージ(DP)は4月にスマートフォンでの予約受付を始める予定。17日の商品発表会で稲岡研士社長は、「DPは足元では対前年70〜80%の伸び。15年度に500億円との目標に向け、ほぼ計画通りに推移している」と語り、さらなる取り扱い拡大への自信をにじませた。
ANAセールスの12年度の国内旅行の目標取扱額は、前年比7%増の1900億円(11年度見込み1773億円、10年度比1%減)。商材別の目標額は、ANAスカイホリデーが同5%増の910億円、190万人(同870億円、同3%減)、DPが同50%増の380億円、78万人(同255億円、同40%増)。方面別の目標は北海道が同3%増の30万9千人(11年見込み30万人、10年度比2%増)、関東が同10%増の57万2千人(同52万人、同10%減)、九州方面が同3%増の19万5700人(同19万人、同3%増)、沖縄方面が同3%増の36万500人(同35万人、同2%増)その他が同5%増の46万2800人(同44万人、同4%減)。
昨年4月から国内、海外旅行商品のブランドを「JALパック」に統一したジャルパックは、今年をブランド確立の年と位置付けた。高品質で「ジャルパックならでは」の旅の提供にこだわり、東京スカイツリーオフィシャルエアラインであるJAL機を使った東京方面商品などを打ち出した。また新たに90日前までの申し込みに割引特典を設定。JALの羽田空港機体工場見学への無料参加サービスや帰路の手荷物配達を組み込んだプランなども用意した。
ジャルパックの12年度の国内旅行の目標取扱人数は、同6%増の200万8千人(11年度見込み189万5千人、10年度比14%減)。方面別の目標値は北海道が同3%増の38万1千人(37万1千人、同13%減)、東北・北陸・中部が同4%増の7万9千人(同7万6千人、36%減)、関東が同7%増の56万4千人(同52万9千人、10%減)、関西・南紀・山陰・山陽・四国が同1%増の22万6千人(同17%減の22万3千人)、九州・奄美群島・屋久島・種子島が同7%増の35万9千人(同33万6千人、同15%減)、沖縄が同11%増の39万9千人(同36万人、同15%減)。