
ヒノキの露天風呂
匠の技を現代に継承
富山県宇奈月温泉の延楽は昭和12年の創業。温泉地とほぼ同じ歴史を持つ老舗宿だ。
料理人でもあった初代経営者の濱田竹次郎氏は日本古来の和の良さに徹底的にこだわったという。「自分の思い描く日本の宿をつくる」ため、豊富な温泉、雄大で美しい景色を持つこの地を拠点に選んだ。オープン以来、温泉やロケーションもさることながら、竹次郎氏の料理の腕の良さが評判となり、皇室の方々や文人墨客など、利用する人々が時代とともに増えた。
昭和33年、当時の天皇皇后両陛下が第13回国民体育大会の折にご宿泊。「くれないに 染め始めたる 山あいを 流るる水の 清くもあるかな」と歌を詠まれた。
また同36年は現在の天皇皇后両陛下が第20回全日本産業安全大会ご臨席のため富山に初の来県。同館に宿泊されている。
初代の匠の技は現代にも受け継がれている。「天然のいけす」富山湾の幸を生かした料理は「旅館料理の粋を超えた」と評判。季節の旬の素材を最高の形で味わうことができる。
▽富山県黒部市宇奈月温泉347の1。TEL0765(62)1211。https://www.enraku.com/
ヒノキの露天風呂
[公式]宇奈月温泉 延楽 富山県を代表する宇奈月温泉の老舗旅館
※本特集記事は、観光経済新聞4月27日号(新天皇陛下の御即位前)に掲載したものです。