
お茶のソムリエ、女性日本茶インストラクターの第一人者で、国際線キャビンアテンダントから老舗お茶屋に嫁いだ異色の経歴を持つ著者が初めて書き下ろした著書。セミナーなどを通して消費者に長年伝えてきた「お茶のある素敵な生活提案」をまとめた。
「旅館とお茶」と題した項では、「ほとんど毎回失望している」と旅館の客室のお茶に対して辛口のコメント。「お茶の質に期待できないことが多い」からだという。旅行に出る時は普段使っているお茶を小さな缶に入れて持参するというが、「ゆったりとした時間とくつろぎを提供する日本旅館にはぜひ、良質なお茶の葉と急須の常備を願いたい」と切望する。
「野菜や果物と同じように生鮮食品」というお茶を客室で用意する方法として、「急須1回分の量をアルミ製の小袋に入れて密封し、用意するのが最適。包材費が割高になるが、旅館の格もさらに上がる」と提言している。
四六判並製、定価1400円(税別)。
星雲社TEL03(3868)3275。