山口県東南部に位置し、瀬戸内海に浮かぶ気候温暖で豊かな自然環境に恵まれた人情あふれる町です。周囲には五つの有人島、25の無人島があり、島の山頂からは美しい島々と穏やかな瀬戸内海の景色を望むことができます。また、ミカンの島と言われるほど農業生産のほとんどがミカンで占められています。漁業は沿岸漁業が中心で、タイやイワシ漁などが盛んです。
■民泊体験(ホームステイ)
周防大島町には80軒の民泊受け入れ家庭があり、200人まで受け入れることができます。農業と漁業を営んでいる「半農半漁」の家が多いのが特徴です。訪れた生徒を家族として受け入れ、農漁業体験や食事をはじめとする田舎暮らしの全てを生徒と共有することで生まれる「心と心のふれあい」を大切にしています。難しさや生活していく上での苦労などを聞きながら、受け入れ家庭と同じ目線で一緒に作業し、本当のやりがいを見つけてほしいと思っています。また、民泊中の食事は共同調理としています。自分たちで釣った魚をさばくなど、調理の過程に自ら関わることにより、たとえ都市部での生活であっても、自然と共に生きていること、命をいただいて生きていることを実感できます。
実際に民泊をした生徒からは、「今まで体験したことのない生活、営みで、家族の温かさを感じられた」「周りの人とのつながりを大切にしたい」など、生活を共にすることで心の変化があったとの声が多く寄せられています。
■選択別体験プログラム
民泊だけではなく、多種多様な選択別体験もあり、特にその中でも「カヌー」「地引網漁」など民泊ではできない体験が人気です。
(1)カヌー体験
湾内で練習した後、約1キロ沖合にある無人島へ漕ぎ出します。目標に向けて漕ぐことで、確かな達成感を得ることができます。救助艇やライフジャケットなど、安全管理体制にも厳重な配慮をしています(定員40人)。
(2)地引網漁体験
2グループに分かれ、グループ同士声をかけあいながらタイミングを合わせて地引網を引きます。息が合わないと魚が逃げてしまうため、チームワークの養成などにつながります(定員60人)。
■SDGs取り組みプログラム
新学習指導要領「主体的・対話的で深い学び」とSDGsを組み合わせた体験プログラムを整備しています。
(1)海岸清掃プログラム ~漂着ゴミから学ぶ海のこと・人々のこと~
(SDGs「12・つくる責任 つかう責任」「14・海の豊かさを守ろう」)
(2)地域活性化プログラム~自然を活かした事業から学ぶ地域活性化~
(SDGs「8・働きがいも経済成長も」「11・住み続けられるまちづくりを」)
安心して来島いただけるよう、受け入れ家庭、体験インストラクターを対象とした食品衛生、安全対策などの研修会を行い、万全の態勢で心の豊かさと人間力を高める新しい価値創造につながる体験の提供に努めます。
カヌー体験