【データ】新型コロナウイルス感染症拡大による、暮らしや人の心の変化と旅行に関する意識調査 JTB総合研究所調べ


重視される衛生管理の徹底

 JTB総合研究所は、「新型コロナウイルス感染拡大による、暮らしや心の変化と旅行に関する意識調査(2022年8月)」の調査結果をまとめ、このほど発表した。調査は、オミクロン株の派生型ウイルスによる感染拡大が第7波に入った7月19~24日に実施。その結果、宿泊施設に関しては「個室」や「貸し切り」の利用ニーズが高まっている。

 旅行の検討・予約時に新型コロナの感染防止対策を「意識した、意識している」割合は85.0%だった。また感染防止対策の具体的な内容としては「少人数や身近な人だけの旅行にする」(41.1%)、「土日祝日など、混み合う時間帯や日にちは避ける」(34.4%)、「都市部よりも人の少ない自然が多い場所を選ぶ」(33.4%)が上位となり、この項目はいずれも前回から増加した。

 国内の宿泊施設を選ぶ際に重視することを聞くと、前回と同じ「消毒やマスク着用などの衛生管理が徹底されていること」(32.2%、前回2.6ポイント減)が最も高かった。これに「個室で食事ができること」(21.5%、同0.3ポイント増)、「館内(ロビーや脱衣所など)で3密を避ける取り組みを徹底していること」(21.2%、同1.7ポイント減)、「感染症などによるキャンセルの場合、キャンセル料がかからないこと」(20.7%、同2.0ポイント減)が続いた。全体的には前回調査より多くの項目で選択率が下がった。

 一方で、「個室で食事ができること」、「露天風呂付き客室や貸し切り風呂が利用できる施設であること」(14.9%、前回0.5ポイント増)、「1棟貸しの施設であること」(7.1%、同1.4ポイント増)は増加した。感染症対策として広がった個室や貸し切りの利用ニーズは、今後も定着していく可能性がある。

 22年6月に約2年2カ月ぶりとなる外国人観光客の受け入れが条件付きで再開されたが、「海外からの団体客を受け入れていない施設であること(12.4%)」も1.2ポイントの増加となった。

 また、外食店の選択に重視することは、前回と同じく「座席数を減らすなど、他の客との距離が十分とられている」(32.3%、前回2.1ポイント)が最も高かった。「混雑していないエリアにある」(31.1%、同2.7ポイント増)、「個室を利用できる」(27.9%、同0.1ポイント増)、「店員の感染防止対策への意識が高い(マスクの正しい着用、店員同士の会話を控えているなど)」(26.5%、同3.1ポイント減)が続いた。外食についても多くの項目で前回を下回ったが、「混雑していないエリアにある」「個室を利用できる」、「テラス席を利用できる」(12.8%、同0.6ポイント増)は増加した。宿泊施設同様、コロナ禍をきっかけに広がった「混雑していない」「個室を利用できる」といったニーズの一部は、今後も定着することが考えられる。

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