【テツ旅、バス旅 35】国道134号線バス 鎌倉 淳

  • 2022年3月10日

 国道134号線といえば湘南エリアの海岸線に沿う道路。鎌倉から江ノ島にかけて、相模湾の絶景で知られています。しかし、この区間に路線バスはほとんど走っていません。江ノ電という鉄道路線が並行しているため、バス路線を設ける必要がないからでしょう。

 ただ、鎌倉と江ノ島を連続する観光地とみた場合、江ノ電だけでは移動に不便です。そこで、鎌倉―江ノ島間にシャトルバスを走らせる実証実験が行われました。鎌倉の鶴岡八幡宮と江ノ島島内をダイレクトに結び、その名も「R134BUS」。江ノ島の夜間イベント「湘南の宝石」にあわせ、鎌倉を夕方に出発して、夜に江ノ島から戻るというスケジュールです。

 実証実験に参加申し込みをして、2月下旬に乗車してみました。用意されていたのは、ハイデッカーの観光バス。BGMをかけながら鎌倉市内を抜け、由比ヶ浜から134号線の海岸沿いに出ます。よく晴れた夕方で、逗子・葉山方面や、遠く伊豆半島、富士山まで望める絶景。途中、七里ヶ浜で休憩し、日没頃に江ノ島に到着しました。約9キロをゆっくり走り、所要時間は40分でした。

 このバスの価値は、着席保証のあるハイデッカーの車両で、ゆったりと移動できる点でしょう。鎌倉・江ノ島エリアは、観光シーズンは人が多すぎてうんざりしますが、定員制のバスに乗ってしまえば、町の混雑とは無縁。134号は渋滞がひどく、シーズン中のドライブは気が滅入りますが、バスなら自分で運転する必要がなく、ハイデッカーの高い車窓から湘南の眺望を存分に楽しめます。

 事前予約の手間がかかりすぎると敬遠されそうですが、ソッコーバスというシンプルなネット予約システムを導入しており、予約は簡単でした。

 課題は鎌倉市内の発着地でしょうか。今回は鶴岡八幡宮横の駐車場でしたが、やや分かりにくい場所です。鎌倉宮あたりを起点として、鶴岡八幡宮、鎌倉駅に立ち寄って、海岸沿いにも停留所を設けて乗降できるようにすれば、旅行者には便利でしょう。

 鎌倉に限った話ではなく、たとえば京都など、公共交通機関が混雑する観光地では、観光バス車両を使った着席保証のある移動の需要は多そうです。

 運賃設定や採算面の難しさはありそうですが、こうした路線が増えていけば、マイカーをやめてバスにしよう、と考える観光客も増えそうです。

 (旅行総合研究所タビリス代表)

 
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