
日本旅館協会会長 大西雅之氏
世界最大級の旅の祭典「ツーリズムEXPOジャパン2023」が盛大に開催されますことに、心からのお祝いを申し上げます。2025年の「大阪・関西万博」開催の地として、世界中から注目を集め続けているここ大阪で本会が開かれるということで、コロナ前以上のにぎわいの中で、次世代に向けた新たなアイデアが多く創出される、素晴らしい祭典になると確信しております。
私は当会会長就任時から、「夢のある宿泊業」の実現に向けて、試行錯誤を繰り返してきました。日本の若者や外国人の方の就職先として旅館・ホテルを選んでもらうためには、何をするべきなのか。その答えを求めて、本日まで多岐にわたる活動を続けてまいりました。旅館・ホテルの高付加価値化を図った上で従業員の給料を上げていくことが重要であると捉え、関係各所に対して、コロナ禍で傷ついた経営を立て直すための金融支援の要望をしています。国内外の多くのお客さまに感動的なサービスをお届けする観光業には、細やかな気配りや柔軟性を持った人材が必要不可欠です。優秀な人材に選ばれる業界になるべく、さらなる活動を続け、観光業界の未来を切り開いていきたいと考えております。
コロナ禍を経て、われわれは多くのものを失いました。一方で、未曽有の事態に見舞われた際の教訓を得ることができたということも、また事実です。目指すは、「持続可能な観光」。コロナ禍という大きな逆境を乗り越えた私たちは、持続可能な観光、さらには観光立国の実現における、たくさんのアイデアを持っています。多くの方がそのアイデアを持ち寄り、熱く語らうことで、さらなるアイデアがうまれていく。それこそが「未来を創る」ということであり、その機会として開催される「ツーリズムEXPOジャパン2023」に大いなる期待を寄せています。
本会を通じてどんな未来に出会えるのか、未来を担う一員として私自身も心から楽しみにしております。