観光庁の「地域観光”新発見”事業」の有識者視察で山梨県早川町に行ってきました。これまで早川町に湧く西山温泉や奈良田温泉は訪問していましたが、きちんと町全体を見たのは初めてです。
山梨県の西端で静岡県の県境に位置する早川町は、標高3千メートルを超える南アルプスの裾野に広がります。富士川の支流で、暴れ川として知られる早川に沿って集落が点在します。日本で最も人口の少ない町(現在874人)で、日本で一番在任年数が長く(町長歴43年)、大変お元気な辻一幸町長が率いてきました。とっても興味深い町でした。
まず身延山と七面山の信仰によって講中宿として面影を残す赤沢宿。急傾斜に古い日本家屋が立ち並んでいますが、そこを70半ば過ぎの方々も軽々と行き来する健脚ぶり。
天平時代、孝謙天皇が治癒のために逗留(とうりゅう)した奈良田集落では、今も「焼畑」を伝承しようとする動きがあります。非常に良質な「早川ジビエ」も集客力に優れたコンテンツ。
温泉で言えば、2011年に世界最古のホテル・旅館としてギネスに認定された西山温泉「慶雲館」、奈良田集落のとろっとろのお湯、この他も個性際立つ温泉が多数。
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