石鎚の名水を育む湯宿
第1058回よその旅館ホテル
――創業は。
「大正元年の創業。約1400年前に斉明天皇が入湯されたという伝説が残り、その源泉をベースに源泉掛け流しの湯を提供しております」
――温泉の特徴は。
「敷地内に自然湧出する上質な自家冷鉱泉で、泉質は弱アルカリの単純泉です。15年前には新しい温泉に。古い温泉も現存し、中を内覧できるほか、温泉ライブの会場としても使用されています。また、無料開放している足湯もあります」
――施設は。
「湯治場として使われていた施設を約8年前に改装しました。離れ、露天風呂、露天風呂付きの部屋などを設けています。トイレも全て個室化しました」
――食事の特色は。
「地元西条産にこだわり、料理長が名水百選で育まれた季節野菜や瀬戸内で水揚げされた取れたての魚を仕入れ提供しています。米は愛媛一のブランド米である宇和島産の『三間米』を出しています」
――客層は。
「お遍路さんの64番札所『前神寺』がルート沿いにあり、春から秋にかけて多くの旅人でにぎわいます。秋口には登山客も多く、露天風呂付き客室を目当てに広島、関西からも大勢集います」
――地域の魅力は。
「石鎚山の伏流水である日本名水百選『うちぬき水』が流れ、とにかく水がおいしいです。石鎚酒造など蔵元もあり、利き酒セット(1100円)は皆さま必ず頼まれます」
――一方、課題は。
「スタッフの高齢化が今後の課題です」
――将来は。
「古きを生かし、新しさを取り入れ、バリアフリー対応も時代に合わせてできる範囲で行っていきます」
【13室、平日1泊2食9900円から(税込み)】