「那須疏水」など4施設、世界かんがい施設遺産に


 農林水産省によると、国際かんがい排水委員会(ICID、本部インド・ニューデリー)は栃木県那須塩原市の「那須疏水」など4施設を「世界かんがい施設遺産」に登録した。これにより、日本の同施設遺産は31件となる。

 本部に設置された審査委員会で、各国のICID国内委員会(日本の事務局は同省農村振興局)が申請していた候補施設の審査が行われ、10日、メキシコ市(メキシコ)で開かれた国際執行理事会で5カ国13施設が同施設遺産に登録されることが決まった。

 今回、日本の施設で登録されたのは那須疏水のほか、土淵堰(どえんせき、青森県弘前市・つがる市・藤崎町・板柳町・鶴田町)、松原用水・牟呂用水(愛知県豊橋市・豊川市・新城市)、小田井用水路(和歌山県橋本市・かつらぎ町・紀の川市・岩出市)。

 那須疏水は安積疏水(福島県)、琵琶湖疏水(京都府)と共に日本3大疏水といわれる。那須塩原市観光局は今回の遺産登録を歓迎しており、「今後、局主催のバスツアーなどに疏水見学を組み込むことも検討してみたい」と話している。

 世界かんがい施設遺産は、歴史あるかんがい施設を適切に保全するためにICIDが認定・登録する。建設から100年以上が経過するダムや堰、水路、古い水車などが対象となり、構想、設計、施工、規模などが当時としては先進的で、卓越した技術だったものなどが登録基準となる。

 同省は、登録により活用・保存の方法の蓄積、研究者や一般市民への教育機会の提供、かんがい施設を核とした地域づくりへの活用などが期待されるとしている。

 
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