国際観光施設協会(鈴木裕会長、287会員)は12日、2019年度通常総会を東京都千代田区のホテルグランドパレスで開いた。約240人が出席した。
18年度事業報告では、(1)日本旅館協会と共同でホテレス2019の会場で「エコ・小」相談コーナーを開設し、宿泊施設からの相談に応じたこと(2)国内産の木材を活用して観光振興に役立たせることを目的にイベント管理用木柵「Ki―Saku」の発表と普及活動を行ったこと(3)バリアフリー法改正に伴う宿泊施設の運営側に求められる車椅子使用者対応の客室設備に対し、一般客室でも対応できる電動車椅子の開発を会員企業の協力のもと提案し、ホテレス2019の会場で実機によるデモを行ったこと(4)人手不足に悩む旅館の生産性向上に資する方策として、厨房から食事処まで料理の運搬のためのITワゴン開発を会員企業の協力のもと提案し、ホテレス2019の会場で実機によるデモを行ったこと―などを報告した。
19年度事業計画では、公益目的事業として(1)地域の自然や土地の力を活かし、スマート(賢い)な、小さなエネルギーのシステム「エコ・小」を提言、普及する事業(2)自然と共生する美しい景観や生活文化の保全と継承のため地域の自然や温泉、文化の特性を調査評価し、それぞれの土地の力を活かしたまちづくりの手法を提言する事業(3)一般および訪日外客のために施設の利便性や安心安全のための調査研究の成果や地域観光交流空間の作り方や環境技術、課題となる情報等を社会全般に提供する事業―を掲げた。
総会後のセミナーでは、太田道灌の18代子孫でNPO法人江戸城再建を目指す会会長の太田資暁氏が「江戸の成り立ちと江戸城天守閣再建~未来へつなぐランドマーク」と題して講演。江戸城天守閣を再建することで、新たな東京の歴史的ランドマークが完成し、インバウント誘客にも役立つことになると語り、協力を呼び掛けた。
総会に約240人が出席