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観光業界人インタビュー 第2654号≪2012年4月28日(土)発行≫掲載
自主研究の成果を
観光の現場で生かす


公益財団法人日本交通公社会長
志賀典人氏


──公益財団法人に認定され、4月1日に新たなスタートを切った。
 「歴史を紐解けばJTBと同根であるが、1912年、国の施策に沿って外国人を呼び込むという極めて公益性の高い『ジャパン・ツーリスト・ビューロー』として誕生した。徐々に日本人の移動をあっせんする営業的な部分が付加され、63年に営業部門をより発展させるために株式会社日本交通公社(株式会社ジェイティービー<JTB>)を財団から分離、独立させた」

 「財団法人日本交通公社は、観光産業の調査研究事業およびJTBのマーケティング機能の一部や国鉄の『交通博物館』の受託運営などを手掛けることで始まった。その後、交通博物館は国鉄に返し、JTBのマーケティング機能も株式会社に戻した。現在は、創立の精神に基づく調査研究事業や国や地方自治体からの受託事業が中心であり、きわめて公益性が強いことから、一般財団法人よりも公益財団法人がふさわしいと判断した」

──公益財団法人として進める事業は。
 「公益認定法で定める23項目のうち、『文化および芸術の振興』や『地域社会の健全な発展』など5項目の事業を、当財団の『観光文化の振興』という目的に沿って実施していく。2本の柱があって、1つが自主事業だ。1974年に設立した『旅の図書館』で我々が持っている観光文化に関する情報を公開したり、自らの経費を使って自主研究をしたりする。もう1つは、自主事業で得た知見を生かした、国や地方自治体などからの受託事業だ」

──その舵取りをする会長の抱負をうかがいたい。
 「ただ単に学術的なことなら大学の研究機関など教育の場でやれば良い。地域の事業や民間の観光開発についての調査は、民間のシンクタンクでできる。我々は、アカデミズムだけでもなければ、現場だけでもない、ちょうどその交点に立ち位置がある」

 「自主事業で研究した成果と現場の事実とを結び付け、基礎になる理論や課題解決の方法を具体的な形で示して、観光業界のみなさんと一緒に物事を考えていく。これは人的交流の要にもなる。経営者や大学の先生などと知恵を絞りあって現実の問題に対処する、あるいは方法論や基礎理論を作り上げる、そのときの場も提供する。また、統計データや理論など研究の成果を実際の現場で利用してもらうため、シンポジウムやセミナーで広めていく。そのような公共性のある機能を向上させ、社会的な存在意義を高めていきたい」

──観光業界のシンクタンクの立場から、国内観光現状や課題をとらえると。
 「東日本大震災が起こってから旅行マーケットの動きが変わってきた。例えば、いろいろな部分で二極化しているし、選別の幅が非常に広がっている。ITの影響もある。もう1つ大きいのは、日本の人口構造だ。これからどんどん激しく高齢化に向かうとなると消費活動に大きな影響が出るし、地域経済を維持するうえでも非常に大きな問題だ。観光は地域経済と結び付きが強いが、地域経済が今後どう支えられていくのかは必ずしも先が見えているわけではない。この2つの要素を観光業界全体がどう対処していくかがこれからの大きな課題だ」

──具体的にどう対応すればよいのか。
 「消費者が選択的に動き、一方で受け手側の地域が高齢化し疲弊化している状況のなかで、これを観光と結び付け、デスティネーションマーケティングをきちっとする。自分たちの地域の特性や価値を自覚し、地域の中で新しい価値を作り出していくことが今問われている」

──地域活性の取り組みは徐々に増えてはいる。
 「だが、従来通りのハード頼りやイベント主義のところがまだまだ多い。それだけでは消費者の動きにはついていけず、地域の社会構造の変化にも対応できない。先行的にできているところもあれば、遅れを取っているところもあり、地域や企業でばらつきがある。場合によっては、競合相手は国内ではなく、海外のデスティネーションかもしれない。そういう分析をしながら、自分たちの価値をどう掘り起こしていくかの議論を地域単位できちっとやっていかなければ、今の観光産業は衰退していく」

──そういった状況下、地域や旅館に新財団をどう利用してもらいたいか。
 「今、財団主催の『観光地マネージメント研究会』や『温泉まちづくり研究会』というプロジェクトがあり、例えば阿寒とか由布院とかいろいろな観光地の皆さんと情報交換をし研究をして、それが市町村の観光計画に盛り込まれていくような動きも行っている。それを各地でやっていきたい。ぜひ皆さんもその活動の場に積極的に近づいてきてほしい。もちろん、我々からも行く。いつでも場を広げていることが、我々の公益性だ」


【しが・のりひと】

【聞き手・板津昌義】


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