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観光業界人インタビュー 第2630号≪2011年10月22日(土)発行≫掲載
使用料免除やプロジェクト
日本音楽著作権協会 (JASRAC)常任理事
北田 暢也氏
──日本音楽著作権協会(JASRAC)も東日本大震災の被災者支援を積極的に行いました。
「著作物使用料について、4月から半年間、いただかないことにしました。年間包括利用許諾契約を結んでいる旅館・ホテル、飲食店、カラオケボックスなどの施設で、岩手、宮城、福島3県全域の事業者を対象としています。また、青森、茨城、千葉県の一部についても同様の措置をとりました。阪神淡路大震災や中越地震の際も同様の措置をとりましたが、このような広いエリアは初めてです。地震の大きさを改めて実感しました。取り扱いは9月で終了しましたが、10月以降については、個々の復興状況を見た上で、個別に対応します」
──義援金については。
「5月19日に都倉俊一会長が日本赤十字社を訪問し、3千万円の目録を近衛忠輝社長に手渡しました。これとは別に、JASRACの会員・信託者の皆さんから義援金を募集しました。韓国音楽著作権協会(KOMCA)からも義援金が送られてきました」
──復興支援として、「こころ音(ね)プロジェクト」を開始しました。
「JASRACとしてこの非常時に何ができるのかと考えました。会員・信託者からの申し出を受けて、分配する著作物使用料の一部を復興支援基金(こころ音〈ね〉基金)に拠出していただくもので、初めての試みです。義援金は緊急の支援策ですが、復興には長い年月がかかるので、継続的に支援するためこのプロジェクトを立ち上げました。3年程度のスパンで考えています」
「参加を希望する会員・信託者から対象となる作品、参加期間、範囲(通信カラオケなど)、拠出方法などの申し出を受け、6、9、12、3月の各分配期に指定していただいた作品の著作物使用料を基金でお預かりします。拠出されたお金は国または地方公共団体、日本赤十字社へ寄付するほか、被災地の音楽文化振興のためにJASRACが独自に行う支援活動に役立てていく予定です。皆さんが参加作品をカラオケで歌ったり、ダウンロードしたり、あるいはCDを買ったりしていただくと、それが復興支援につながります。ぜひご協力をいただきたい」
──現在、どんな作品が参加していますか。
「『いつでも君は』『ペッパー警部』『IF you WANT』『ウルトラマンタロウ』『よりそい酒』などです。詳細はJASRACのホームページでご確認下さい」
──復旧・復興支援のコンサートも数多く行われ、外国人も含めて、アーチストも積極的な動きを見せています。
「被災者を元気づけたと思います。改めて音楽の持つ力強さを実感しました。JASRACでは被災者支援や被災地復興のためのチャリティーコンサートなどについて、条件が整えば著作物の演奏利用、イベントに付随するプログラムやチラシの出版利用を無償許諾の対象としています。震災関連のチャリティーコンサートは確認しただけでも450件ほど行われています」
──旅館・ホテルに向けメッセージをいただきたい。
「震災と原発事故で大きな打撃を受け、また風評被害で苦しんでおられます。その中にあって、積極的に被災者を受け入れ、おもてなしの精神を発揮していることに感銘を受けました。JASRACとしてできる限りの支援をしていきたいと考えています」
【きただ・のぶや】
明治大学卒。1978年4月JASRAC入社。大阪支部副部長、訟務部課長、企画部長、総務本部副本部長などを経て、2010年9月常任理事就任。
【聞き手・内井高弘】
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