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 ■観光業界人インタビュー 第2560号≪2010年5月1日(土)発行≫掲載
マネジメントの観点で
実践的なスキルを養成


跡見学園女子大学 学長
山田徹雄氏


──跡見学園女子大学(埼玉県新座市、東京都文京区)として初の観光系、「観光マネジメント学科」が10年度に新設された。
 「本学は従来、文学部の単科大学だったが、座学ではなく、実践的かつ即戦力として役に立つような人材を養成しようと、02年に『マネジメント学部マネジメント学科』を作った。その人材養成の目的を観光およびその周辺に限定したのが、今回、マネジメント学部内に創設した観光マネジメント学科だ」

──観光系の学部、学科を設置する大学が全国に増えてきた。
 「観光学科ではなくて、観光をマネジメントする学科であるというところに力点がある。つまり、趣味として観光を学ぶのではなくて、実践的なスキルを身に着けてもらう。多くの大学に設置された観光学部は文学部の社会学科から分岐したので、社会学に立脚している。本学では、はっきりと経済、経営系の一環として、観光とかホスピタリティとかに対する実践的な学問を追究しようということが原点にある」

──教育カリキュラムの特色は。
 「マネジメント学部では『アカデミック・インターンシップ』を行ってきた。これが他大学のインターンシップとどこが違うのかというと、必修で全員が受けなければならない。もう1つは、通常は3年生だが、2年生の夏休み期間という早い段階に、まだ学生として色の付いていないうちに観光とか旅行とかの現場に出し、社会というものを学ばせる。そのコアカリキュラムを観光マネジメント学科でも引き継いでいく」

──なぜ2年生でのインターンシップなのか。
 「実のところ学問をやる場合には主体的に取り組むかどうかが非常に大切。自分から学ぼうという姿勢を持つには、何と言っても社会の中にまず飛び込んでみる。まずは何よりもモチベーションを高めることだ。そのうえで3、4年生になってから専門的な知識を深めれば良いという考え方に立っている」

──学生に実践的なスキルを教えるうえで教授の技量も問われる。
 「一例を挙げると、観光政策論や旅行業法など政策分野では国土交通省観光庁の出身者を、また、観光経営論、ホテルマネジメント論など経営分野では内閣府認定の地域活性化伝道師でもある旅行会社出身者を教授陣に擁している。このほか教授陣の多くが行政分野、観光業の専門家、あるいは各分野の研究者だ」

──定員割れをする私立大学が5割弱あるという。4月からスタートしたわけだが、入学状況は。
 「定員は90人のところ、実際の入学生は、かなり絞ったつもりだが1.2倍の108人になった。いろいろな大学に観光学部、観光学科はあるが、観光マネジメントという名称のところは本学だけ。トレーニングの要素を強調しているので、敬遠する学生もいるかと思ったが、受験生の関心が高かったようだ。観光関係の学部、学科は特に西の方で定員割れしているところがかなりある。本学ではそういう心配はなく、人気学科になりそうだ」

──観光業界のどういった人材を育てようとしているのか。
 「中心としては、旅行業界、交通業界、あるいは宿泊業界を考えている。旅行代理店には観光マネジメント学科ができる前でもかなりの数の卒業生が行っている。そういう面では元々ニーズがあったのだろう。観光マネジメントという新しい学科ができて、2年生以上の学生がそれを非常にうらやましがっている」

 「ただ、結果として観光だけになるかどうかは分からない。実際に学んでいくうちに、あるいはインターンシップに出ているうちに自分はあまりそれに向いていないと気付くこともありうる。しかし、そう気付くのも大学で学ぶことの必要性の1つだろう」

──現状の観光業界をどうみる。
 「世界同時不況やリーマンショックなどが起き、経済情勢全体を考えると非常に苦しい。昨年は海外から日本に来る外国人も減った。同時に、若い世代が海外に出て行かなくなっている。私たちぐらいの世代は、海外に行きたくてしょうがなかったのだが、なかなか行けなかった世代だ。今、日本全体が内向きで、学生も内向きになっている。若い人が海外に出ていくような気持ちを起こさせるようにすることも、社会に対する貢献だろう。もう少しベンチャー精神を持った学生を育成したい」

【やまだ・てつお】

【聞き手・板津昌義】


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