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■観光業界人インタビュー 第2520号≪2009年6月27日(土)発行≫掲載
安定経営へ国内旅行を強化
日本通運
旅行事業部長
大竹信男氏
──日通旅行の08年度の取扱額は。
「総額約987億円で、うち国内旅行(ブランド名・かざぐるま他)は約178億円となっている。売り上げベースでは海外旅行が8割を占める。海外はテロや今回の新型インフルエンザのように外的要因に大きく左右される。安定経営のためには国内の強化が必要であり、11年までには海外の売り上げを維持した上で、国内シェアを50%にまで高めたい」
──国内に軸足を移すということか。
「安定経営のために国内を強化し、バランスを良くするということだ。そのため、まず商品の強化に努める。当社の主力商品『おどろきゴルフシリーズ』は往復宅配便付きという他社にはない特徴を持つ。重いゴルフバックは宅配便で運び、身体1つでゴルフ旅行ができるため、根強いファンを持っている。現在、北海道が中心だが、東北、北陸などへのコースの拡充やJRを組み込んだ商品の販売、会員組織の充実などに取り組む。物流機能を生かした商品造成は当社ならではのもので、差別化の有効な手段といえる。宿泊プランについては『とくとく宿泊券』の充実や日通グループ社員に向けたセールス活動、『宿の達人』『とくとくウェブ』といったインターネットの強化で対応する」
──とくとく宿泊券とは何か。
「厳選した宿を平日1泊2食8400円、1万500円で提供するもので、コールセンターで予約をし、支払いは旅館でしてもらうものだ」
──仕入れについては。商品造成をする上で、旅館・ホテルの協力も欠かせないと思うが。
「宿泊プランの内容充実には契約施設数を増やさなければならない。現在、日通協力会として全国に約1800の施設に入ってもらっているが、地域別で組織しているのは北海道協力会、北陸会、沖縄かざぐるま会の3つ。年に4〜5回、役員会を開き、情報交換を行っている。いずれにしても今後は関東などでも組織強化を図り、ネットワークを拡大していく」
──旅行事業部の拠点は。
「東京旅行支店を始め、名古屋、大阪に主要拠点を置き、それぞれに岐阜、四日市、京都や神戸といった支店を配置している。また、札幌、北見、仙台、秋田、広島、岡山、福岡に各支店があるが、組織上は貨物の支店の旅行センターという位置づけだ」
──個人と団体の扱いはどうか。
「団体がメーンで、特にMICE関係の取り扱いが多い。先ほど指摘したように、物流機能を生かし、会場への荷物の搬出入から設営、運営まで総合的にできるのが強みだ。同業他社よりは、むしろ広告代理店などとの競争が激しいのが実情だ。また、個人旅行については現在それほど扱いは大きくないが、ウェブなどを活用して増やしていく考えだ」
──インバウンドについては。
「08年度の取扱額は約12億円であり、まだまだ伸びていく分野だ。欧米からの客がメーンだが、今後はアジアも視野に入れた取り組みを強化していく」
【おおたけ・のぶお】
1978年日本通運入社。新宿旅行支店第1課課長、東京旅行支店次長、同部長を経て、今年5月1日、現職就任。54歳。
【聞き手・内井高弘】
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