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 ■観光業界人インタビュー 第2462号≪2008年4月5日(土)発行≫掲載
世界に誇れる大自然
文化的楽しみをもっと作ろう

在札幌中華人民共和国総領事
胡勝才氏

 北海道洞爺湖サミットが7月7〜9日に開かれる。日本における5回目のサミットで、舞台となる北海道は世界にその存在をアピールするまたとないチャンスとなる。本紙ではサミット開催を控え、在北海道の各国総領事に、日本と北海道の観光の魅力や、観光振興への提言を聞いた。1回目は在札幌中華人民共和国総領事館の胡勝才総領事。聞き手は本社顧問の石子彭培。

──北海道洞爺湖サミットがいよいよ始まる。今回のサミットで、期待されることは。
サミットは毎年世界で行われる非常に重要な会議だし、中国は今年も正式には決まっていないが必ず参加すると思う。

特に一番重要な隣国、日本で行われるから、中国国内各方面からも非常に関心が高まってきている。中国の発展と世界の発展は非常に密接な関係で結ばれているから、切り離すことはできない。

今年のテーマは世界で注目を集めている地球の環境問題についてだが、これは大きな課題になると言われており、中国も非常に大切に考えている。世界の人類は皆、同じ地球で生活しており、地球は非常に重要な共通の財産だから、各国が協力して守っていくという考えで参加すると思う。私達としてもこのような重要な国際会議の中で非常に素晴らしい成果を収められるよう心から期待している。

──北海道に赴任されて、北海道の印象はどうか。
昨年の8月に北海道に来て、避暑地のようなさわやかな夏を経験した。夏は色とりどりの花が咲き乱れ、秋は関東や関西では見られない紅葉、冬は雪が大変多いが、雪祭りなど人々を楽しませてくれるイベントがある。また、民間団体の人はボランティアなど国際交流に積極的で印象深い。私達にも心温かく手を差し伸べて下さり、相互理解を深めた。あるいは、海鮮料理や癒しをもたらしてくれる環境など、今非常に楽しく仕事をさせていただいている。

──北海道はサミットを契機として、外国からの観光客を増やしたいと思っている。どこに力点を置いたらよいか、考えを聞かせていただきたい。
北海道は世界に誇れる大自然、海産物などがあり、観光を基幹産業としていることは非常に素晴らしいことだ。北海道と中国の間に直行便があるが、週に3回の運航と制限がある。千歳空港は特別な事情があることは私達も理解できるが、空港は非常に大切だから観光を発展させるためには問題を解決していかなければならない。これからの中国からの観光に影響を与えると思う。

観光施設についてだが、先日洞爺湖に行き、温泉ホテルに初めて泊まった。温泉ホテルは非常に素晴らしく、サミットには非常にいい所を選んだと思ったが、下の温泉施設が古いという印象を受けた。

また、空調の音がうるさくて少し驚いた。基幹産業だから、もう少し施設を改善していく必要があると思う。北海道全体では大自然の観光を中心にしているが、今は様々なニーズがあり、大自然を楽しみたい、歴史を勉強したい、普段体験することのない冒険をしたいとか、非常に多様化している。大自然だけというのではそのニーズにこたえるものが少し足りないと思う。昼は阿寒湖や知床など自然を楽しみ、夜は文化的な面白い楽しみがあるといいと思う。布団に入って寝るだけというのでは少し足りないので、夜に何か文化的な楽しみがあった方がいいと思う。文化的な潤いのある観光施設の建設などにもう少し力を入れて頂けたらいいと思う。

また、洞爺湖へ行っても自然、別の場所に行っても自然というのではなく、地域ごとの楽しみがあったらいいと思う。食事も新鮮でおいしい海鮮料理があるが、中華料理やフランス料理など様々なものがあっていいと思う。海鮮料理が好きな人はいいが、今中国からは1週間、10日間のコースが多いので、1週間の間に様々なものを食べられるような工夫があればありがたい。

昨年中国から海外に出た人が4千万人以上、そのうち日本に訪問したのが125万人で前年度比14.8%増加した。日本は中国から一番近く、非常に豊かな先進国であり、歴史や文化のつながりも非常に深い。4千万人のうちの1割、400万人が日本に来て、さらにそのうちの100万人が北海道に来るといい。

北海道にとって中国は非常に大きなマーケットだが、現在は東京や大阪に行く観光客が多い。旅行客がまだ少ないので航空運賃が高いからだろう。

──国を代表して北海道に来ておられるが、母国のお国自慢を教えてほしい。
中国には、世界遺産の大自然の観光と、歴史文化も西安、洛陽、北京など見る価値のあるものがたくさんある。

中国は地理的に東西南北違うし、少数民族も56あり、沿岸部の大都市と内陸部の発展が遅れている敦煌のシルクロードなどいろいろな違いを楽しめる。いろいろ体験ができ、それを通じて中国がよく理解できると思う。

福田首相が昨年12月に中国を訪問され、今年を観光の飛躍の年にしたいと位置づけている。これからのサミットもそうだが、難しい問題がたくさんあるが、中日がそれにどう協力して臨むか。国民が観光を通してその国の文化や歴史、社会全体を正確に理解し、互いを知ることができれば、両国の関係が改善されると思う。

昨年、中国から広東省の大学生が北海道に20日間ぐらい滞在し、非常に安いコストでホームステイをしたり温泉施設に泊まったりした。帰国後感想文を私に送ってくれたが、その内容は『北海道は非常に素晴らしく、北海道や日本全体の文化、日本人の現在の生活状況がよく分かり、理解を一層深めることができた』というもので、非常によかった。

ガイドについては、一度だけ北京から偉い人が来て案内したが、その時のガイドさんが少し物足りなかった。みんな説明が短くて観光のポイントだけだった。もっと情熱を持って、相手に施設の説明だけではなく、地域をより深くPRする必要があると思う。

また、北海道の宣伝やPRについては、中国のメディア、旅行社と手を組んでやる必要がある。中国では新聞やテレビ、旅行社からの紹介でどこがいいとか決めるわけだから、一緒にやれば宣伝効果が上がると思う。

【プロフィール】
胡勝才氏 1958年12月天津市生まれ。大学卒業後、中華人民共和国天津市外事弁公室副主任、在日本中華人民共和国大使館参事官などを歴任。2007年から現職。


【聞き手・石子彭培】
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