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 ■観光業界人インタビュー 第2423号≪2007年6月9日(土)発行≫掲載
クロスメディア販売で
ウィンウィンの実現を


KNT代表取締役
専務国内旅行部長
内田安次氏

──上半期の実績、取扱状況は。
「今上期は好調な感じだ。特に目立つのは国内団体の復活で、4月こそ苦戦したが上期全般では順調にきている。またソリューション営業の成果が顕著に表れ、大型のコンベンション、イベントなども相当出てきている」

──下期の重点政策は。
「国内旅行の仕入の枠組みを大きく変えていきたい。仕入・手配業務を集約し、地域、交流をテーマとした商品など、多様化するお客さまニーズを確実に捉える機能を実現していく。東名阪を手始めに年初から着手しており、年内には大枠を作り上げたい。また団体商品のユニット化を図り、手離れよく競争力のある商品造りを進める。仕入れのあり方については、地域と私たちの結びつきや、旅連さんとのウィンウィンを実現できるような関係を再構築したい」

「次に、メイトの販売拡大。特に下期は、団塊の世代などの中高年を意識したメイト『日本讃歌』のような、需要層別商品のラインナップを充実させていく。プラットフォーム戦略の拡大も図る。今現在18社あるが、年内に30社にする計画だ。今後この戦略が宿泊券増売で重要になってくるだろう。同業だけでなく異業種との複合的な連携も考えている」

──1月にスタートしたステイプラスの現況と今後のWeb戦略は。
「ステイプラスには、当社とご契約いただいている施設さん向け『e特約』とそれ以外の施設さん向け『e契約』があり、手数料はどちらも8%。現在契約軒数は7300軒だ。旅連会員さんにはサイトの強化が結果的には売り上げ増につながるという考え方で、会員外の施設に対するe契約にもご協力をいただき、本当にありがたかった」

「ステイプラスの1つの特徴は通常在庫の販売ができる点だ。『購買支援サイト』としては、お預かりした大事な商材をいかに『商財』に変えるかが重要。間際の予約や平日の宿泊についても促進策を考えたい。今後は、施設の皆さんに商材を投入していただけるかが重要になる。『お客さまが買いやすく、施設にとって手間のかからないサイト』が選ばれていくだろう。お客さまに有用なコンテンツをどれだけわかりやすく投入できるかを重視したい。他サイトとの提携やアフィリエイトなどの積極的な展開も考えている」

──会社の経営戦略と併せて、現在の旅連のあり方に対する問題提起は。
「われわれと旅連さんは互いに経営問題を真剣に考え合う存在でありたい。例えば手数料も一律でいいのか。時期やボリュームなど検討の必要がある。ただご理解いただきたいのは、リアルとWebの融合によるクロスメディア販売の相乗効果を狙う、われわれの考え方。店舗など高コストのリアルをいかに強みとして育成するか。手数料は生命線であり、慎重に検討していきたい」

「K&Rジャンプ委員会からは2月に、提言書で様々な生の声を頂いた。会社に対して厳しい指摘もあったし、施設さん側の経営体質についてもご意見があった。利益が上がる体質にする、これは会社と旅連、共通の願いだ。提言に対して会社はどう対処できるのかを旅連の皆さんとともに真剣に考えねばならない」

──旅連の新規事業、Web委員会やニューツーリズム研究会への支援体制は。
「Webについてはこれまでも、宿とるやe─クーポンなどについてご指摘を頂いてきたが、圧倒的に多いのがステイプラスへのご意見だ。施設さんからは、もう少しプランを入れたくなる仕組みにして欲しいと要望されている。会員さんの期待に応えられるサイトを作るためにどうするか、厳しい意見を受け止めサイトの改善を進めたい」

「ニューツーリズム研究会は、情報連絡委員会の発展版だ。情連の活動を具体化したものが非常に高い評価を受けている『みちしるべ』だが、情報を載せるスピードが遅いという問題がある。今後Webとの融合を図り、ネット上でも特集などを企画し、地域の情報発信の起点としていきたい。クロスメディアの具現化ということだ。自治体や観光関連の団体との連携もすすめる。会社としてもこの研究会を支援し、競い合ってもいきたい。また提言いただいたものは商品化など順次取り組んでいく」

──ホテルなどの加入による会員増強については。
「会社がECC販売に重点的に取り組み、ホテル需要が非常に大きくなっている状況で、ホテルの皆さんとの連携は必要不可欠だ。KNTでは3年ほど前から、ホテルの方との情報交換の場にしようと、HKC(Hotel&KNT Communications)を東京、大阪で不定期開催している。基本的に旅連とは別のゆるやかな組織だが、徐々に成果を残せていると思う。ホテルの連盟会員化については、会員さんと組織のあり方についてしっかりと話し合い、方向性を定めていく」

「近旅連という組織は会社にとってだけでなく、業界にとっても大切な財産。大切にかつ大胆に組織作りを進めていきたい」


【聞き手・内井高弘】
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