春の観光シーズンを迎えて、長野県千曲市では、「あんずまつり」などさまざまなイベントが相次いで開催される。4月には新しい観光推進組織として、一般社団法人信州千曲観光局が発足する予定で、地域を挙げた情報発信や観光地域づくりを強化していく。
千曲市は、「ひと目十万本」とうたわれる日本有数のあんずの里。山間の里を淡いピンクの花が埋め尽くす。第62回「あんずまつり」は4月1~16日に行われる。あんず狩りは6月中旬~7月上旬にわたって楽しめる。
市内の姨捨駅は長野盆地を一望でき、眺めの美しさで知られる。JR東日本が5月から運行する豪華寝台列車「トランスイート四季島」のコースの一つでは姨捨駅に停車。駅には運行に合わせ、夜景を眺めるバーなどを備えた施設がオープンする予定。
これまで3月に開催されていた「千曲川ハーフマラソン」。今年の第3回大会は5月21日に時期を移して開催される。戸倉上山田温泉などに滞在しながら、千曲川沿いのコースを走る。
千曲市では、千曲市観光協会を解散して、信州千曲観光局を4月1日に設立予定。観光庁の日本版DMO(観光地域マネジメント・マーケティング組織)候補法人登録制度にも登録している。
千曲市観光協会理事で戸倉上山田温泉旅館組合連合会会長の若林正樹氏(湯元上山田ホテル)は「新しいDMOのもとで地域資源の掘り起しをさらに進め、情報発信やイベントなどを効果的に実施していく。上田、松代など周辺地域を含めた広域的な観光にも力を入れていきたい」と話している。