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トラベル ■第2764号《2014年8月30日(土)発行》  
 

観光業界、バリアフリー旅行の市場拡大に期待
おかげ横丁(三重県伊勢市)を散策するバリアフリー旅行の参加者ら(高齢者・障がい者の旅をサポートする会提供)

 高齢化が急速に進む現代社会で、高齢者や障害者が安心して旅行を楽しむことができる「バリアフリー旅行」のマーケット拡大に期待が高まっている。旅行会社や宿泊施設、行政がハード面、ソフト面での対応を進め、体が不自由でも各地へ旅行に行くことができるようになってきた。一方で課題も残る。これまでの経緯と旅行会社の現状の取り組みを紹介し、今後の方向性を探る。

 各地の地場旅行会社9社で2004年に発足した「バリアフリー旅行ネットワーク」(東京都渋谷区、平森良典代表理事)。現在は旅行会社や介護タクシーなど運輸関係、ヘルパーや看護師、生活衛生関連団体など約100社・団体で組織する。

 佐藤貴則専務理事兼事務局長は「この10年で事業環境は『劇的に』変わった」と話す。

 設立当初は、宿泊施設から障害者団体の受け入れを断られるケースは珍しくなかった。その中には、ハード面の取り組みをPRしていたところもあったが、それはイメージ向上策の一環だったらしい。旅行会社間の「丸投げ」もあったという。

 2006年のバリアフリー新法施行で、これらのようなことはなくなってきた。逆に施設側が旅行会社に宿泊客の介護度を尋ねるなど、積極的な姿勢に転じた。

 旅行会社の体制も充実した。社員が介護の各種資格を取得し、要介護5の人でも受け入れることができるようになった。

 同ネットは今年の一般社団法人化を機に、インバウンドの要素を盛り込み、外国人の障害者も受け入れることができる体制作りを進める予定。

 大手もさまざまな取り組みを行っている。

 かつてバリアフリー旅行を推進してきたJTBは、高齢者、障害者に限らないユニバーサルツーリズムにシフトした。

 専門窓口は設けずに通常店舗で対応。「全社で取り組む姿勢」(全社ユニバーサルツーリズム担当、関裕之氏)を取る。さらに大手で初めて、「トラベルヘルパー」制度を持つSPI「あ・える倶楽部」(東京都渋谷区)と提携。「1人で旅行できない多くの方の問い合わせを受けている」(関氏)という。

 エイチ・アイ・エス(HIS)は、新宿に専門カウンターを設置。介護に関する資格を持つ社員が常駐している。一般市民による「旅行介助ボランティア」も組織する。

 また、2年前にツイッターによる「旅の実況中継」サービスを開始。「家族との思い出の共有」「旅行に行くきっかけづくり」など、旅行を楽しむ仕掛けを充実させている。
 クラブツーリズムは、専門商品の販売を開始して15年以上という老舗だ。今年度は約130商品をそろえている。

 ホームヘルパー2級の資格を持つ350人の「トラベルサポーター」を登録。サポーターは「旅の仲間」という位置付けで一部旅行代金を負担し、参加者と「一緒に旅行を楽しむ」サービスを提供している。

 ANAセールスも、この分野に力を入れている旅行会社として知られる。

 利用者側の立場でバリアフリー旅行に取り組むNPO法人「高齢者・障がい者の旅をサポートする会」(東京都目黒区)の久保田牧子理事長は「実は旅行会社の体制は縮小しているのではないか」と危惧する。

 バリアフリー旅行商品は、一般商品に比べて収益が上げにくく、数もこなせない。高齢者は「健常者」と「要介護者」に分かれ、要介護者も程度は異なる。一律の商品は造れず代金は高額になりがち—といったことが背景にある。この結果「『行きたいところに行く』ではなく『行かせられるところに行かせる』」という傾向につながってしまうと指摘している。

 「旅行に連れて行ってもらっている」という意識が強い利用者の声は小さくなりがち。久保田氏は、この「小さな声」を拾ってソフト面の充実を図ることを重視すべきと強調。さらに、全国の旅行会社店舗にバリアフリー旅行に精通する社員を1人でも配置することで、顧客は大都市の比較的規模が大きな店舗に出向くことなく、気軽に近所の店舗を利用できるようになるとみている。

 一方で、各社の努力は続いており、「東京五輪・パラリンピック開催の2020年には、さらに対応は進化していると思う」と期待を示している。



クラツー、稲刈り・萱刈りツアーを開催
昨年坂折で実施された稲刈り体験の様子

 クラブツーリズム(クラツー)はクラブツーリズムパートナーズ会と共同して行っている「環境・ECO推進プロジェクト」活動の一環として、今秋に稲刈りと萱(かや)刈りの体験ツアーを開催する。稲刈りツアーは9月24〜25日に長野県上田市稲倉と9月27日に岐阜県恵那市坂折で、萱刈りツアーは10月16〜17日に富山県南砺市五箇山で行う。

 環境・ECO推進プロジェクトとは、「環境にやさしく美しく快適で健康が増進される観光地(旅行拠点)づくり」を目指して、昨年度からクラツー、クラツーパートナーズ会と両者の要する顧客が三位一体となって行っている環境保全活動。「旅と自然は、もっと仲良くなれる—まもろう、つくろう、伝えよう。にっぽんの美しい風景」をスローガンに、社会的使命を果たしながら旅行業の新しいビジネスモデル作りに取り組んでいる。

 具体的には「美しいふるさとを守ろう」という取り組みでは長野、岐阜、富山で棚田の管理や農作物の産直支援などを中心に、美しい里山の風景の保全を行っている。

 「美しい森づくり」という取り組みでは高知県四万十川源流地域で2011年から高知県と共同で行ってきた「協働の森づくり事業」を引き続き継続し、間伐などの森林の整備や交流活動を行っている。

 「被災地に希望を」の取り組みでは三陸鉄道復興支援や同鉄道島越駅の再建支援ツアーの継続、熊野古道の復興支援などを行っている。

 9月に開催される稲倉と坂折のツアーでは「日本の棚田百選」に認定された棚田で稲刈り体験を行う。稲倉のツアー参加者には後日新米2キロが届く特典付き。10月の五箇山のツアーでは世界遺産である合掌集落の屋根の葺き替えに使用する萱の刈り取りを体験する。棚田の稲刈りツアーはクラツーパートナーズ会のエコースタッフ(旅行情報誌「旅の友」の配送業務を行うスタッフ)であることが参加条件。五箇山の萱刈りツアーは誰でも参加することができる。



主要旅行業50社6月実績

 観光庁が22日に発表した6月の主要旅行業50社の取り扱い状況(速報)は、総取扱額5001億8011万円で前年同月比2.3%増だった。

 内訳は国内旅行が1.7%増の3085億4060万円、海外旅行が2.4%増の1838億1221万円、外国人旅行が32.1%増の78億2730万円だった。

 旅行会社からの聞き取りでは、円安の影響により、海外旅行よりも国内旅行を選択する傾向が見られた。特に沖縄が好調だった。海外はサッカーワールドカップが開催された影響により、ブラジルへの旅行者が増加した。

 取り扱いの合計が前年同月を超えたのは50社中34社。国内旅行は取り扱い47社中29社、海外旅行は49社中31社、外国人旅行は33社中20社が前年同月よりプラスだった。

 募集型企画旅行の総取扱額は、前年同月比0.6%増の1220億9760万円。内訳は国内旅行が1.9%増の655億7151万円、海外旅行が1.1%減の561億6484万円、外国人旅行が33.2%増の3億6126万円。

 募集型企画旅行の取扱人数は、前年同月比3.1%減の268万8401人。内訳は国内旅行が2.6%減241万4909人、海外旅行が10.2%減の25万498人、外国人旅行が40.7%増の2万2994人だった。



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