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地域観光 ■第2685号《2012年12月15日(土)発行》    
 

第26回「にっぽんの温泉100選」群馬・草津が10年連続1位

 観光経済新聞社は、旅行会社やネットエージェントが投票で選ぶ温泉地の人気ランキング、第26回「にっぽんの温泉100選」を発表した。1位は今年も草津温泉(群馬県)。これで10年連続のトップという金字塔を打ち建てた。昨年の3位から順位を上げて登別温泉が2位に。逆に昨年2位だった由布院温泉(大分県)が3位へと順位を下げている。併せて、「人気温泉旅館ホテル250選」と「5つ星の宿」も発表した。

 にっぽんの温泉100選審査会は、主催する観光経済新聞社の本社(東京都台東区)で開催。観光経済新聞社に加えて、後援団体である日本旅館協会、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会、日本温泉協会、日本旅行業協会、全国旅行業協会、日本観光振興協会、日本政府観光局、公益財団法人日本交通公社から選抜されたメンバーが審査にあたった。これら国内観光業界の主だった8団体が選考する、にっぽんの温泉100選は、国内観光業界がお墨付きを与えたランキングと言える。

 その目的は、旅行のプロである旅行会社やネットエージェントの投票によって、旅行者に支持されている温泉地を把握すること。このランキングに触発された全国の温泉地が地域の魅力づくりを競い、観光地全体のレベルアップが図られることも期待している。

 今回もJTBや日本旅行、KNTをはじめとする大手・中堅の旅行会社と、じゃらんnetや楽天トラベルなどネットエージェントに7月1日から10月末までの期間に投票を呼び掛けた。投票の結果、記載不備や組織票の疑いのあるものを除外し、有効投票はがき枚数は1万3604枚。1枚のはがきに最大5カ所の温泉地を記入できることから、総投票数は3万6891票となった。

 1位の草津温泉は、三名泉の1つとして、全国的に名が知られる存在。「泉質主義」を打ち出し、泉質の良さを強くアピールする。また、常に新しい取り組みを進める姿勢が10年連続トップの土台となっており、来年春には源頼朝ゆかりの湯を蘇らせた「御座之湯」も「湯畑」の近くに完成する予定だ。

 9月中旬の中間発表では草津を抑えて1位につけていた登別温泉は、悲願ならず、2位。「温泉のデパート」の異名を持ち、泉質が異なる9種類の温泉がある。

 3位の由布院温泉、さらに4位の黒川温泉(熊本県)までを含めた上位陣の顔ぶれは、ここ数年変わらない。昨年8位の下呂温泉(岐阜県)が順位を2つ上げて6位、一方、昨年6位の有馬温泉(兵庫県)が2ランク下がり8位となっている。

プロが選んだ「第26回にっぽんの温泉100選」発表pdf
プロが選んだ「2012年度人気温泉旅館ホテル250選」発表pdf



観光施設「キリコ会館」商工会議所が運営へ
多くのキリコを展示しているキリコ会館

 能登の祭り、キリコ祭りの魅力を紹介する石川県輪島市の観光施設「キリコ会館」は、運営会社が民事再生手続きの廃止決定を受け、今年10月から輪島商工会議所が暫定的に営業を受け継いでいる。保全管理人との調整で賃貸契約による当面の営業存続が決まったことで、観光への影響はくい止められた。一方、輪島市は、今後の対応として施設の継承や代替施設の建設などを幅広く検討するため、今年度の補正予算案に調査費を計上、具体策の検討を始める。

 能登の夏秋の祭礼には、各町内からキリコ(切籠)と呼ばれる大型の御神灯が担ぎ出される。キリコは漆や金箔で装飾され、高さは5メートル前後から10メートル前後まで地域によって特色がある。

 キリコを展示する観光施設がキリコ会館。運営会社の再生手続きの廃止に伴い10月6日に営業を停止したが、観光への影響を懸念した商工会議所が早期に動き、同14日には営業を再開させた。商工会議所や市などが旅行会社などへのPRに努め、団体客の予約を含めて客足は平常通りに戻っている。

 キリコ会館の運営について、輪島商工会議所の里谷光弘会頭は「専属の職員を配置するなど、当面の営業に支障がないよう商工会議所で運営していく。営業できなくなれば、輪島観光にとって大きな損失。その点に関しては保全管理人らの理解を得ている」と述べ、旅行会社などにこれまで通りの送客を呼びかけている。

 輪島商工会議所副会頭を務める旅館、八汐の谷口和守社長も「一時は心配したが、キリコ会館の営業が継続できて良かった。『あぜのきらめき』など冬季の観光イベントに加え、来年4月からは能登有料道路の無料化もある。多くの旅行者に輪島観光を楽しんでもらいたい」と話している。

 キリコ会館は、輪島市の中核的な観光施設であると同時に、各町が祭礼に使用するキリコ30基余りを保管している。地域の伝統文化の保存、継承に関する役割も担っており、施設の存続については地域住民の関心も深いという。

 当面の運営に関する懸案を回避できたものの、運営会社の処理に絡む問題もある。輪島市では、施設の今後のあり方を検討する調査費を12月議会に提案した今年度補正予算案に計上している。施設の継承や代替施設の建設などさまざまな対応策を模索する考えだ。




滋賀県が琵琶湖観光をブランド化、ツアー5種を認定
 滋賀県は11月から、県とびわこビジターズビューロー(旧県観光連盟)が共同で、県観光ブランド「ビワイチ」を使った琵琶湖一周観光認定事業を実施することを発表した。まず初めに、「比叡山延暦寺と四島めぐり」など5種類のツアーを認定した。

 ビワイチは、テーマに沿って琵琶湖をサイクリングやウオーキングで一周(235キロ)する観光。すでに同ビューローが名称を商標登録しており、認定ツアーにはロゴマークの使用を許可する。

 旅行会社がビワイチにふさわしいツアーを申請。県内の観光関係者ら5人の認定委員が「テーマ性・ストーリー性」「周遊性」「体験・体感の滋賀らしさ」「特典の魅力度」「集客性」を基準に旅行会社から申請のあったツアーを審査する。

 今回認定されたツアーは「比叡山延暦寺と四島」のほか、「湖上から見る梅津大橋の桜と花の近江路」「ぐるっとびわ湖一周ウォーク」「びわ湖一周ロングライド2013」「『ビワイチ』で巡る食の旅」。来年から順次始まる予定。

 県はビワイチブランドのイメージを向上させて旅行会社のツアー商品造成を後押しする。ビワイチリピーターを増やすことも目指し、さらに今後は海外でもビワイチブランドを展開していく方針だ。



映画「のぼうの城」、行田市の経済効果は22億円
 武蔵野銀行(さいたま市)のシンクタンク、ぶぎん地域経済研究所(同)は10日、埼玉県行田市を舞台とした映画「のぼうの城」公開で、同市への観光客が今後1年間で50万人増加し、観光関連だけで総額21億7千万円の経済効果が見込め、地域経済によい影響を与えるとの調査レポートを発表した。

 「のぼうの城」は、安土桃山時代の同市を舞台にした映画で、歴史物としては異例のヒットを記録している。同研究所は映画公開に伴う波及効果について、「観光関連需要」と「映画興行関連需要」に分けて調査した。

 観光関連の試算では、観光客数は、これまでの同市の年間入込数約110万人を基に、市や市内商店街関係者へのヒアリング調査、過去の“ご当地映画”の増加動向から、今後1年間で50万人増加する。

 観光客の消費支出(直接効果)は、「交通費」と「市内での各種支出」。交通費は、鉄道利用者6割(1人千円)、自動車を4割(同600円)として4億2千万円。土産物代(同800円)や博物館入場料(同200円)、B級グルメ「ゼリーフライ」などの飲食代(同千円)として10億円を見込んでいる。

 この結果、観光客の増加による直接効果は年間14億2千万円になる。すでに市内では、観光客の増加に伴い、グッズや土産物の売り上げが5〜10倍に達するなど、実際に効果が表れている。

 さらに、観光関連産業の生産増、雇用者の所得・消費増といった間接効果で7億5千万円。

 これらを合計した観光関連の経済効果は年間21億7千万円に達する。

 映画興行に伴う効果を含めた全体の経済効果は、37億9100万円。同研究所は「興行収入が上振れすれば経済波及効果の金額も当然増加する。(今回試算した)効果は底値としてよい」と、さらなる経済効果も見込めると分析している。




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