にっぽんの温泉100選 | 人気温泉旅館ホテル250選 | 5つ星の宿 | 部門別100選 | 宿のパンフ | ベストセレクション | 宿の必需品 | 観光経済の本

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
  アーカイブ
→ PR
→ 宿の必需品
目次
→ 観光業界人インタビュー
→ このひと
→ いらっしゃいませ!
→ 最新宿泊&施設情報
→ 特集
→ データ
→ 注目トピックス
→ 2016年のニュース
→ 2016年の写真ニュース
→ 2015年のニュース
→ 2015年の写真ニュース
→ 2014年のニュース
→ 2014年の写真ニュース
→ 2013年のニュース
→ 2013年の写真ニュース
→ 2012年のニュース
→ 2012年の写真ニュース
→ 2011年のニュース
→ 2011年の写真ニュース
→ 2010年のニュース
→ 2010年の写真ニュース
→ 2009年のニュース
→ 2009年の写真ニュース
→ 2008年のニュース
→ 2008年の写真ニュース
→ 2007年のニュース
→ 2007年の写真ニュース
→ 2006年のニュース
→ 2005年のニュース
→ 2004年のニュース

 

観光行政 ■第2557号《2010年4月10日(土)発行》  

環境省、温泉排水の暫定基準を延長へ
 水質汚濁防止法で定める、温泉排水に含まれるホウ素とフッ素の暫定排水基準の適用が6月末で切れ、7月から新たな基準値が適用されるのかどうかが焦点になっていたが、環境省は5日までに、現行基準のまま3年間(13年6月末まで)延長する方針を固めた。同省は排水処理技術の確立に向け実証試験を実施してきたが、除去装置の導入には課題も多く、新基準値を適用すれば旅館に多大な負担を強いると判断した模様だ。

 ホウ素、フッ素は人の健康を害する可能性があるとされるが、国内の大半の温泉に含まれている。同省は01年に基準(排水1リットル当たりホウ素は10ミリグラム以下、フッ素は8ミリグラム以下)を定めたが、除去技術が確立されていなかったこともあり、温泉を利用する旅館業は規制が緩やかな暫定基準(ホウ素は500ミリグラム以下、フッ素は15〜50ミリグラム)が適用されていた。

 その後も04年、07年と適用を延長してきたが、6月30日に期限切れを迎えるため、同省は全体検討会の下に「温泉分野検討会」を設け、見直すかどうかを検討してきた。

 温泉分野検討会では、地方自治体担当部局などを通じて温泉の排水状況を把握する一方、排水処理技術の確立に向け、実証試験を実施した。具体的にはホウ素、フッ素、共存物質などの組成の特徴により排水を6種類に分類。その中から、ホウ素、フッ素の濃度が高く優先的に対策を進めていく必要があるとされた3種類の排水を対象に処理技術を公募、検証した。

 その結果、「一定の処理能力が確認されたものの、導入にはさまざまな課題を有している」(水環境課)と評価された。つまり、「旅館側が求める(除去装置の)低価格化が、現状では実現が難しいということが分かったのではないか」とある旅館関係者は解説する。

 旅館側はこれまで、排水処理技術の導入に多額の費用負担がかかることから「暫定基準が撤廃されれば、廃業に追い込まれかねない」として、暫定基準の延長を求めてきた。それだけに、今回の方針を評価する向きが強い。

 同省は5日、暫定排水基準の考え方に対するパブリックコメント(意見募集)を開始した。5月4日まで受け付ける。これを踏まえ、6月上旬に改正省令を公布、7月1日に施行する予定だ。

 滝多賀男・日本温泉協会会長の話 現行の暫定排水基準が継続の方向にあるということを聞き、安堵している。温泉には多様な物質が含まれており、処理には多額の費用がかかる。事業所ごとの対応では限界があるので、検討会の意見にもあったが、自治体の関与も含めて地域で集約して処理するという考え方もこれからは必要ではないかと思う。



観光庁、休暇改革で実証事業
 休暇の取得促進や分散化など休暇改革に関心が高まる中、観光庁は、地域ぐるみで「家族の時間づくり」に取り組む実証事業を全国8地域の協力を得てスタートさせる。学校休業の柔軟な設定と企業の有給休暇の取得を促し、親子の休みの一致や余暇活動の活性化につながるかなどを検証する。連休の谷間を学校の休みにして4連休や8連休にし、家族旅行や地域行事への参加を促す試みなどがある。旅行需要の喚起といった経済効果だけにとらわれず、ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)などの視点から休暇のあり方を問いかけるのが狙いだ。

 実施地域は、東京都荒川区、新潟県妙高市、静岡県島田市、三重県亀山市、京都府京都市、福岡県福岡市と、福井県、山口県の一部。小中学校などの休みを振り替えて、秋の連休やゴールデンウイーク(GW)を大型化する。同時に地域の企業や地元経済団体に有給休暇の取得を呼びかける。

■オフ期に連休
 妙高市は、中学校1校、小学校2校で11月22日を休みにし、土・日曜、勤労感謝の日をつなげて4連休にする。発想は斬新だ。3校があるのは妙高高原温泉郷を有する地域で、この時期は紅葉とスキーの観光入り込みの谷間にあたるオフシーズン。観光に関係する事業者らにも休暇取得を呼びかけ、むしろ他の観光地に出かけてもらおうというのだ。

 妙高市観光商工課の早津之彦課長は「観光事業者も家族で休暇を取って、他の観光地をみてもらいたい。広域観光にともに取り組む周辺観光地には、妙高から人を集めてみてはと呼びかけるつもりだ。観光地間のパイ(市場)の奪い合いではなく、こうした取り組みを相互に行えれば市場拡大にもつながる」と話す。事業者や住民の理解を得ながら、連休の取得、活用を呼びかける考えだ。

■行事を契機に
 島田市は、地域で過ごす時間を考えようという発想だ。1つの中学校区(中学校1校、小学校4校)を対象に10月8日(金曜)を休みにし、体育の日のハッピーマンデーにつなげて4連休にする。同校区では10月第2週の週末に地元の伝統行事「島田大祭」が行われる。もともと前日の金曜日には祭りの準備のため、学校を早く切り上げる子どもも多い。学校を休みにすることで事業所にも休暇の取り方を考えてもらう契機にする。

 島田市企画部企画課の矢澤雅則課長は「家族の時間づくりでもあるが、地域で過ごす時間づくりと捉えて取り組みたい。時間または休暇の有効な使い方、地域とのかかわり方を考えることが、ひいては地域の観光振興にもつながるのではないか」と指摘する。地域に推進組織を立ち上げて理解を求めながら進めていく。

□  □  □  □  □


 このほかの地域では、山口県の私立、野田学園中学がハッピーマンデーの敬老の日と、秋分の日にまたがる9月19〜26日の期間に8連休を創出する。三重県亀山市は、市内の全公立小中学校で4月30日を休みにして7連休にする。他の実施地域でも具体的な内容を調整中だ。

 観光庁では、各地域での広報活動やアンケート調査などを支援し、成果や課題を収集する。「学校の休みに合わせて親の休暇は取りやすくなるのか、連休の過ごし方に変化はあるのかなどを検証したい。地域経済への効果、影響なども検証できれば」(観光庁観光経済担当参事官室)。

 政府では祝日法改正により大型連休を地域ごとに設定する分散化案が検討されているが、この実証事業では、家族の時間の過ごし方、地域活動への参加のあり方、生産性向上といった企業の経営改善への効果など、幅広い視点から休暇取得のあり方を検証し、普及策を探っていく。



観光庁とSSFF、旅に出たくなる短編映画発表
特別制作作品「青春マンダラー!」のひとコマ。主演の知念さん(写真左)と柏原さん

(写真右から)記者発表する別所さん、藤本政務官、溝畑長官

 観光庁はこのほど、国際的な短編映画際を主催するショートショートフィルムフェスティバル&アジア(SSFF&ASIA)と連携した「旅シヨーットプロジェクト」の一環として、共同制作した特別作品「青春マンダラー!」を発表した。俳優の柏原収史さんや知念里奈さんが出演、沖縄・竹富島の魅力が満載の短編映画だ。また、日本の旅や観光資源をテーマに作品を公募した選考部門の入選作も発表した。いずれも6月に東京で開催される国際短編映画祭で上映される。映画祭後も作品を観光プロモーションなどに活用できるようにする。

 SSFF&ASIAは、米国アカデミー賞公認、日本発のアジア最大級の国際短編映画際。1999年の開始以来、世界の若手映像作家らの作品を紹介してきた。今年は6月10〜13日、16〜20日に東京の表参道や原宿で開かれる。96カ国から4千本を超える応募作品の中から約100本を上映、グランプリや各部門賞を決める。

 観光庁とSSFF&ASIAは昨年、旅シヨーットプロジェクトを立ち上げた。「旅に出たくなる」「日本に行きたくなる」ような短編映画を通じて、日本の観光を盛り上げるのが目的。SSFF&ASIAの代表は俳優の別所哲也さんで、観光庁の「YOKOSOジャパン大使」にも任命されている。

 特別制作された「青春マンダラー!」は、竹富島に伝わる長寿の祝いの祭り“マンダラー祝い”を迎える“おばあ”のために久しぶりに島に戻ってきた青年と幼馴染の女性が再会したことから始まる物語。13分53秒の作品だが、竹富島の魅力もふんだんに織り込まれている。

 旅シヨーットプロジェクトの選考部門では、北海道から沖縄まで全国各地から短編71作品の応募があり、9作品を入選作に選んだ。秋田県を舞台にした「北秋時間」、北九州のさまざまな表情を描いた「瞬くほど曖昧な夕暮れに」、母の遺灰をまくために日本を縦断する「いのなかのかわず」など、日本各地の美しい風景などを舞台にした力作が揃った。映画祭では9作品の中から国土交通大臣賞を選ぶ。

 3月30日には、観光庁国際会議室で完成発表会も開かれた。別所さんのほか、藤本祐司国交大臣政務官、溝畑宏観光庁長官らが出席。別所さんは「旅をしたくなるような作品を世界に発信していく。国内旅行に加え、インバウンドの振興にもつながるようにしたい」と語った。



▲ページトップへ
週刊 観光経済新聞
観光業界トップメディア
観光に専門特化
観光立国を推進
JAPAN Endless Discovery
個人情報著作権等ご購読広告掲載お問い合わせ

写真、見出し、記事など全てのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます。著作権・著作隣接権は観光経済新聞社に帰属します。
Copyright (c) 1999ー2017 Kankokeizai News Corporation
All Rights Reserved