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地域観光 ■第2543号《2009年12月19日(土)発行》
「にっぽんの温泉100選」群馬・草津温泉が7年連続1位
厳正な審査を行った100選審査会
(観光経済新聞社本社会議室で)
草津温泉(群馬県)のトップは今年も揺るがなかった──。観光経済新聞社は1日、後援する観光関連9団体とともに第23回「にっぽんの温泉100選」審査会を観光経済新聞社本社(東京都台東区)で開いた。各団体からの代表者が厳正に審査し、まさに名称通り、日本を代表する人気温泉地を決定。草津温泉が7年連続となる1位に輝いた。2位の登別温泉(北海道)も不動。前回4位の由布院温泉(大分県)が3位に入った。
旅行のプロである旅行会社の投票によって選ばれる、にっぽんの温泉100選。7月1日から10月末までの投票期間にJTBやKNT、日本旅行をはじめとする大手・中堅の旅行会社や、じゃらんnetや楽天トラベルなどネットエージェントから集まった投票はがきは1万3216枚(同1万2721枚)を数えた。記載不備や組織票の疑いのある83枚(前回119枚)は除外。1枚のはがきに最大5カ所の温泉地を記入でき、総投票数は3万7730票(同3万6638票)となった。
草津温泉は名物の「湯畑」を中心に、旅館・ホテルが建ち並び、まさしく温泉街というムードを醸し出す。「泉質主義」を打ち出すほど泉質には絶対の自信を示す。周辺には白根山や湯釜といった観光スポットも多く、ハイキング、スキーなど温泉以外の楽しみ方も提供できるのが、旅行会社が支持する理由の1つとなっている。
2位の登別温泉は北海道を代表する温泉地。硫黄泉、食塩泉、名ばん泉など泉種が数多いことから「温泉のデパート」と呼ばれる。アジアを中心に外国人訪問客が増えており、インバウンドの取り組みにも熱心だ。
4位は黒川温泉(熊本県)、5位は別府八湯(大分県)で、それぞれ前回よりワンランクの上昇。共に泉質が良く知名度も高い温泉地であり、上位は妥当だが、今回の順位の変動は指宿温泉(鹿児島県)が3位から7位に順位を下げたため。指宿の下降はNHK大河ドラマ「篤姫」効果の反動が要因と言えそうだ。
このほか、道後温泉(愛媛県)が9位から6位に、城崎温泉(兵庫県)が12位から10位に上昇したことが注目される。
審査会では「ベスト10内に大きな変動はなく、総じて、地域づくりでそれなりの取り組みをしている温泉地が上位に顔を出している」と解説する。一方、100選の下位は「頑張っている温泉地が急上昇している」との意見があがった。地域振興の努力度合いが、ランキングに大きく反映されていることがうかがえる。
にっぽんの温泉100選を実施する目的は2つあり、1つは、旅行者に支持されているその年の人気温泉地を把握すること。そしてもう1つが、温泉地ランキングに刺激を受けて、全国の温泉地が地域の魅力に磨きをかけてもらうためだ。今回で23回を迎えたが、ランキング状況から判断すれば後者の目的にはつながっているようだ。
鹿児島・指宿温泉、リラックス度を測定
パンフレットの表紙
鹿児島・指宿温泉の旅館らが、湯治による「癒し」「リラックス」効果を検証できる「リラックス度」のデータを観光客の日常の健康づくりに生かしてもらう、新しい温泉保養を確立しようしている。指宿での旅を楽しみながら、どのような行動がストレスの解放につながるのかを観光客に知ってもらうことで、温泉地の持つ「癒し」の効果を再認識してもらう狙いもある。
同温泉が確立を目指すのは「平成版IT湯治」。指宿ロイヤルホテルのほか、医療機器メーカー「パラマ・テック」や鹿児島大学など産学官9団体・自治体がつくる「鹿児島県観光保養地域活性化協議会」(会長=有村佳子・指宿ロイヤルホテル会長)が内閣府の「地方の元気再生事業」の支援を受けて、実証実験などを行っている。「温泉地を活性化するには、一過性の観光イベントに頼ったり観光施設を建設したりするのではダメだ」と考えた有馬会長が起案、これまで専門家らと独自に「リラックス度」を開発するなどの取り組みを進めてきた。
IT湯治では、観光客に小型測定器を身につけたまま観光を楽しんでもらう。測定器が測定した観光中の心電データは各旅館のインストラクターが専門のパソコンソフトに取り込み、解析リポートにする。リポートには5分ごとのリラックス度がグラフ形式で表されるため、同地名物の「砂むし風呂」や観光地での散策などの行動が自分のストレス解放にどのように作用しているのかが分かる。
現在はIT湯治のうち解析リポートの作成までしか行っていないが、今後医師や栄養士からなる専門グループを置き、健康づくりのアドバイスを行うようにする。将来的には全国の他の温泉地にもIT湯治を実施してもらい、各地で観光客が測定した測定データを一括管理。蓄積されたデータを健康づくりに生かしてもらえるようにしたい考えだ。
9月20日からは指宿温泉に2泊以上滞在する人を対象とした、無料の体験キャンペーンを行っている。同温泉の10軒の温泉旅館・ホテルで毎日各施設5人まで体験できる。キャンペーンは来年2月7日まで。細川明人・鹿児島県観光保養地域活性化協議会委員(指宿ロイヤルホテル社長)は「より多くの人に体験してもらい、IT湯治の楽しさや健康へのヒントを見つけてほしい」と話す。
雪国観光圏、世界最大の雪まつり開催へ
7市町村のトップらが顔をそろえた記者発表会
新潟、群馬、長野3県の7市町村で組織する雪国観光圏推進協議会(会長=上村清隆・新潟県湯沢町長)は2日、東京のホテルニューオータニで事業の記者発表会を開いた。域内市町村のトップらが顔をそろえ、世界最大の雪まつりと称する「スノーカントリーフェスティバル」や、地元食材を使った料理の新ブランド「雪国キュイジーン」(仮称)を紹介した。
雪国観光圏は08年に施行された観光圏整備法に基づき形成。7市町村(新潟県魚沼市、南魚沼市、十日町市、湯沢町、津南町、群馬県みなかみ町、長野県栄村)が連携し、地域の特性を生かした17の事業、43のプログラムを展開。観光客の来訪と滞在促進を目指している。
メーン事業のスノーカントリーフェスティバルは、各市町村で行われている雪祭りを連携させた共同プロモーション事業。来年は1月15日から3月22日まで、「十日町雪まつり」「みなかみスノーフェスティバル」など合計80のイベントを開催。120万人の来訪を見込む。
料理の新ブランドは、地域連携で雪国らしい地場商品を開発、「世界に通じる食ブランドを創造する」もの。観光関係者が農地や工場に足を運び、生産者と交流するなど、地域を挙げた取り組みとなっている。
発表会で上村会長は、「お客さまの満足度を上げるには、観光圏による事業展開が不可欠。雪深い土地ならではの魅力的な観光資源を国内外にアピールしたい」とあいさつ。
来賓から、観光庁観光地域振興部の田端浩部長、新潟県観光局の坂巻健太局長、JR東日本の新井良亮副社長があいさつした。
越後湯沢温泉HATAGO井仙の井口智裕社長は具体的な事業内容を説明。「観光圏が目指すのは『連携』。各市町村で、ないものを補い、強みを強化したい」と述べた。
妖怪そっくりさんが本社訪問、冬の魅力紹介
冬の鳥取においしいカニを食べに来て。鳥取県が誇る冬の味覚「松葉ガニ」と冬の観光キャンペーンをPRしようと、妖怪の「鬼太郎」「子泣き爺」「猫娘」のそっくりさんが10日、東京都台東区の観光経済新聞社を訪れた。
来社したのは、06年から境港市で開かれている「妖怪そっくりコンテスト」の優勝者、子泣き爺にふんする小出武さん、鬼太郎にふんする馬場裕加さん、猫娘にふんする馬場美里さんの3人。3人は鳥取県出身ではないが、妖怪そっくりコンテストでの優勝を期に同県に足を運ぶことが増え今ではすっかり鳥取ファン。冬の味覚である松葉ガニはズワイガニのオス。鳥取県は松葉ガニを含むズワイガニの漁獲高が全国2位にもかかわらず、全国的には「カニどころ」として知られていない。3人は鳥取のカニを手に「鳥取には、まだまだおいしいものがたくさんある。ぜひ一度来てほしい」と訴えた。
同県は現在、全日本空輸(ANA)と共に観光キャンペーン「ANAで行くうっとり鳥取」を展開している。羽田〜鳥取、羽田〜米子、名古屋〜米子の各線のうち指定の便の搭乗者に1千円分のエディを、抽選で640人に同県の県産品を贈る。
青森県、大宮駅でキャンペーン
勇壮なえんぶりが披露された
青森県観光連盟は2〜6日の5日間、埼玉県のJR大宮駅内のイベントスペースで観光PRキャンペーンを行った。来年12月の東北新幹線全線開通のプレキャンペーンの一環。パネルによる観光スポットの紹介や名産品の販売に加え、土日には津軽三味線の演奏などを実施。大宮駅の一角は青森一色となり、道行く人の興味を誘っていた。
イベントスペースでは青森県各地の観光スポットを紹介するパネルの展示のほか、観光パンフレットやりんごの配布を実施。ミスりんごやあおもり機構キャンペーンスタッフなど同県の代表が、県内各地の地域の見どころを紹介し、来訪を呼び掛けた。
5、6日には八戸地方の民俗芸能「えんぶり」を披露。おはやしの音にひかれて集まった人たちは、ユーモラスな大黒舞や子どもの舞い手によるすだれ芸に見入っていた。
同県が大宮駅で物販を伴う観光PRキャンペーンを行ったのは初めて。B級グルメとして注目を集める「せんべい汁」用のせんべいが早々に売り切れるなど、「物販コーナーの売れ行きが非常によく、手ごたえを感じた」と同県観光連盟では話している。
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