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  トラベル ■第2464号《2008年4月19日(土)発行》  

GWの国内旅行、連休後半に旅客集中 本社調べ
GWは日並びが悪いものの、短期集中で人は動きそうだ(東京都内で)


 今年のゴールデンウイーク(GW)は曜日配列が悪く、長期・遠距離旅行に向きにくい。JTBは「休日をはさんだ平日を1〜2日休めば7〜10連休になったここ4年と比べると、短期集中型のGWになる」と見ており、国内、海外旅行とも5月3〜6日の後半4連休に集中しそうだ。旅行会社、温泉・観光地の動向を探った。【国内旅行動向取材班】

旅行会社
 「4月は苦戦しているが、5月は前年並みを若干上回る状況」と言うのはKNT。5月については3〜4日に予約が集中している。「北海道や九州、沖縄などのロングが好調、近場の宿泊がやや苦戦している」とか。売れ筋商品の1つは、東北の桜を見るメイト貸切列車「和(なごみ)」で、すでに完売状態。

 日本旅行の予約状況は4月(26〜30日)が前年比53.4%、5月(1〜6日)が103.8%。5月については、北海道(111.1%)や東北(113.7%)、京阪神(110.7%)などが好調。「海外は前年の70%台で推移している方面が多く、国内の方がまだましという状況。ただ数字を見る限りでは海外からのシフトは感じられない」としている。

 「3月下旬時点での数字だが、人員ベースで予約は前年比約180%となっており、ほぼ全方面で前年を上回っている」と阪急交通社。特に東北方面が好調で、予約ベースで210%、実績比では105%と言う。

 「国内は前年比100%程度で推移。近場のバス旅行は気候の様子見もあり、出足がやや鈍い」とクラブツーリズム。GW期間(4月25日〜5月5日発)は前年並みの24万人程度の取り扱いを見込んでいる。東北の桜を含めて「花をメーンに持ってきたコースの好調が目立つ」としており、ツツジで有名な群馬・館林や芝桜の埼玉・秩父羊山公園を挙げる。「茨城の国営ひたち海浜公園のネモフィラがさいたま旅行センター企画実施分だけで4千人以上の集客があり、大ヒットした」と顔をほころばせる。

 「5月は堅調だが、4月の不振が響き、現時点では前年比95%」とJALツアーズ。日並びの問題が影響しているようだ。好調な方面は東北と沖縄。売れ筋商品については、「ふらり商品」でGWスペシャルを設定し、沖縄は4日間、北海道は3日間コースに手ごたえが。

 ANAセールスは「今年の予約状況を見ると、昨年と比べ日取りが良くないこともあって全体的に低調。しかし、国内旅行は微増」と言う。国内パッケージ商品では北海道方面が前年比110%、東北94%、関東105%、中四国95%、九州103%、沖縄98%などでトータル105%となっている。

温泉・観光地
 岩手県の平泉観光協会は5月1〜5日の期間で、例年の約1割増の約30万人の入り込みを見込んでいる。周辺の宿泊施設もほぼ満室で「これから予約は取れないだろう」とうれしい悲鳴。桜の観賞や春の藤原まつり目当ての観光客がほとんど。「7月の世界遺産登録を控えてホームページ(HP)上での外国人からの問い合わせも増えている」と言う。

 「間際化が進んでいると言われるが、今年は1カ月前からかなり予約が入り、例年より出足が早かった」と宮城県の鳴子温泉観光協会。5月3〜5日は満室状態だ。

 山形県の天童温泉協同組合によると、5月3〜4日がピークですでに満室のところも数軒見られる。「出足、予約の入りとも例年並みといったところ」だ。

 「年末年始は例年並みだったが、それ以降は約5%減という状況が続いており、GWも例年に比べ低調。旅館からは『首都圏の客足が鈍っている。』との声もある。」と渋い表情は福島県の磐梯熱海温泉旅館協同組合。例年「三春の滝桜」を観賞する客足が期待できたが、「首都圏近辺から日帰りの観賞ツアーが多く出ており、宿泊客数に影響が出ている」。ピークは3〜4日だという。

 栃木県の鬼怒川・川治温泉観光協会では「3、4の両日は満室状態。5日は現時点で若干空きがある程度」と話す。「GW直前になると毎年予約が殺到する。例年通りならば5日も満室になるのではないか」と見る。

 「40軒ある宿泊施設の現在の予約状況は、5月3〜5日はほぼ埋まっている。1〜2日、6日はまだ空きがあるが、有名旅館はすでに満室。1泊2日のお客さまが多い傾向にある」と群馬県の四万温泉観光協会。

 5月4日に温泉街で初の朝市を開く静岡県の伊豆長岡温泉。旅館組合によると、「3〜4日は満室だが、5〜6日はまだ空室がある」。

 長野県の鹿教湯温泉旅館組合では、「23軒ある宿泊施設の予約状況は5月3〜6日にかけ、まだ空きがある状態。ただ、当日泊のお客さまも多いので、まだ何とも言えない」と話す。

 滋賀県大津市を舞台に展開されている通年イベント「源氏物語千年紀in湖都大津」。市内のおごと温泉旅館協同組合によると、加盟旅館の状況は「3〜4日はほぼ満室。団体客など早い時期から予約が入っている」。連休後半を中心に問い合わせも多いという。

 世界遺産の石見銀山遺跡。島根県の太田市産業振興部では、GWの来場者数をほぼ前年並みの5万人と予想している。世界遺産登録は昨年7月だが、すでにGWの時点で注目を集めていたことに加え、今年の曜日配列を考えると大きな増減はないと見ている。また、4月26日から大型坑道跡「大久保間歩」が一般公開される。見学にはツアーへの参加(定員1日80人)が必要になるが、石見観光によると、申し込み状況は「5月4日を中心に埋まり始めているが、動きはこれからだろう」としている。

 岡山県の湯郷温泉旅館協同組合によると、5月3〜4日はほぼ満室に近い状況だが、「GW前半や5日の動きが鈍い。直前の予約に期待している」。

 3月から「花・人・土佐であい博」が開かれている高知県。であい博推進室では、近年、旅行者の傾向はイベント、体験型にシフトしているととらえており、であい博への期待も高まっている。

 大分県の黒川温泉旅館組合では「予約は前年並みで、宿泊施設もほぼ満室状態だ」と話す。GWに限らず、昨年から中国、韓国を中心とする外客が増加。また、団体旅行で立ち寄った人が、今度は家族を連れて個人で宿泊する傾向も見られ、ブランド力の強さは健在なようだ。

 「連休は約8割が個人客。ガソリン代の動向も気になるところだ。マイカー利用者の予約が伸びず、例年に比べ、まだ若干空きがあるようだ」と大分県の別府市ホテル旅館組合連合会は話す。ただ、5月3日以降はほぼ満室状態にある。



カーボンオフセット、旅行会社が積極導入

 旅行時に排出されるCO2を自然エネルギーの購入で相殺するカーボンオフセット。積極的に採り入れているJTBは、東西での啓蒙イベントとブランド展開の取り組みを新たに発表した。

 JTB関東は、「エコウイーク08」の名称で「お客さまと共に環境を意識するイベント」(同社)を16日〜5月6日に実施する。昨年に続き2回目。

 約1キロのCO2を相殺するカーボンオフセット旅行チケットを店頭への来店客にプレゼントするほか、出張などのチケット類の過剰包装を控える運動を展開。自然エネルギーの普及に貢献できる情報も発信する。

 JTB西日本は、エコツアーブランド「LOVEARTH(ラバース)」を11日に発売。一般団体、教育旅行団体に向け、環境を考えた社会貢献を提案する。国内商品は、コウノトリの野生復帰を目指す兵庫県・豊岡や、地域の旅館・ホテルが一体となって環境ISOを取得した琵琶湖・天橋立地区などの宿泊企画を用意。海外商品はオーストラリアやマレーシアなど。08年度に国内、海外を合わせて2万の販売を目指す。

 KNTは5月から、京都議定書にのっとった排出権の購入によるカーボンオフセットを、教育旅行団体に対し提供する。国連認定の排出権によるカーボンオフセットは旅行会社としては初めて。同事業により、同社が提供する環境学習旅行の付加価値を高め、需要取り込みを狙う。参加目標は初年度1万人。

 KNTの団体旅行事業本部カンパニーが取り扱う教育旅行の1つ、「環境学習旅行」にカーボンオフセットの仕組みを取り入れる。環境コンサルティング会社のリサイクルワン(東京都渋谷区、木南陽介代表取締役)と提携、排出権購入費用を旅行代金に上乗せすることで、カーボンオフセットを行う。

 同カンパニーは、学校にカーボンオフセットを旅行オプションとして提案。旅行後には証明書を発行する。負担金は一人100円程度から。旅行の行程やオフセット量に合わせ提案する。

 このほか、地球温暖化防止に関して、教材の提供や専門講師の派遣などの「事前・事後指導プラン」の提案も予定し、学習の深化を支援する。

 提携先のリサイクルワンは、今年1月から世界最初のカーボンオフセットプロバイダーであるイギリスのカーボンニュートラル社と提携。世界で通用する排出権基準にのっとった排出権取引サービスを提供している。



京成電鉄が新型スカイライナーのデザイン発表
上戸彩さんも出席


 2010年に成田空港〜日暮里間を運行する新型スカイライナーのデザイン発表が9日、東京都千代田区の帝国ホテルであった。在来線では時速160キロと最速で、所要時間もこれまでより15分速い36分に短縮されることなどから、山本寛斎氏が「風」をイメージしてデザイン。当日は山本氏と交流が深いタレントの上戸彩さんも駆けつけデザインの発表を祝った。

 運行を担う京成電鉄の花田力社長は冒頭、「山本氏は鉄道車両をデザインするのは初めてと聞いたが、これまでにない斬新な車両に仕上がった」とあいさつ。「空の旅へ誘う上質なひと時を提供したい」と意気込みを示した。

 山本氏も、車体の色は日本伝統の藍色を出すために「業界では前代未聞」(同氏)の6、7回以上塗り重ねたと説明。3年前に同社から依頼を受けたときに頭に浮かんだのが「風林火山の『その疾きこと風の如し』だった。完成車両は金メダルの出来映え」と自信を見せた。

 上戸さんはこれを受けて「普段、電車に乗ることが多いので時間短縮はとても有難い。風をイメージしたスカイライナーが、実際に風を切って走るところを早く見たい」と期待に胸を膨らませていた。

 新型スカイライナーは398人定員で8両編成。来年5月末には試運転を開始する。



商船三井客船、にっぽん丸を大改造
改造後のにっぽん丸(イメージ)


 商船三井客船はクルーズ客船「にっぽん丸」を大規模改造する。乗船客の増加で、恒常的に船室が不足気味なのに加え、「高額でもいいから良い設備を利用したい」というニーズにこたえる。来年3月ごろには営業航海を再開する予定だ。

 90年9月に竣工したにっぽん丸の客室は184室だが、改造では18室増やし202室(うちシングル6室)にする。これにより、利用可能な乗船客数は368人から398人となる。

 一定規模以上の客室についてはスペースの拡大やバルコニー設置で居住性を良くする。

 また、全客室にカードキーシステムを導入することでセキュリティー機能を高めるとともに、各種サービスの利用や精算を簡単にする。

 船内での楽しみ方も多様化していることから、飲食やスパなど公室の充実を図る。

 今年11月から工事に着手、習熟期間を経て、来年3月下旬から4月上旬をめどに営業航海に乗り出す。



主要旅行業2月実績


 国土交通省がこのほど発表した今年2月の主要旅行業者63社の旅行取扱状況(速報)は、総取扱額が前年同月比4.0%増の4953億1402万円で、7カ月連続で前年を超えた。国内旅行は3.3%増の2938億1902万円。海外旅行は5.0%増の1989億4160万円。外国人旅行は5.4%増の25億5340万円。

 国内旅行は「企画旅行が好調」(観光事業課)で4カ月連続で前年比プラスと堅調に推移。ANAセールス(10.7%増)が好調。クラブツーリズム(10.3%減)は伸び悩んだ。

 海外旅行はトップツアー(14.2%減)が低調。

 外国人旅行は6カ月連続で前年比を超えたが、前月までの5カ月連続2ケタ増に比べ小さな伸びに。トップツアー(55.0%増)の伸びが目立つ。

 KNTは店頭販売部門をKNTツーリストに集約したため、いずれも前年比マイナスとなった。

 旅行商品ブランドの総取扱額は前年同月比4.3%増の1338億9206万円。国内旅行は4.3%増の772億5659万円、海外旅行は4.1%増の565億584万円、外国人旅行は12.1%増の1億2964万円。総取扱人数は31.3%増の366万3255人。国内旅行は36.0%増の327万498人、海外旅行は1.2%減の38万4625人、外国人旅行は25.3%増の8132人。

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